回顧と展望

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イギリスポンド危機再来?

2013年01月08日 19時11分10秒 | 日記

ユーロ危機の陰で比較的安全とされてきたイギリスポンドだが、年が改まって周囲を見渡すといくつか不安材料が目に付いてきた。まずは、恒常的な経常収支の赤字である。貿易赤字はここ数十年らい一貫して赤字で、それを資本収支でカバーしてきたのがイギリスの対外収支だが、その資本収支もこのところ不安定で逆調になってきたことがあげられる。経常収支の赤字は、実はスペイン、イタリアあるいはギリシャよりも悪化しているという説もある。さらに、GDPの伸びも先進国の中では最低のグループに属することになりそうだ。この結果、このままでは、イギリス国債の最上位の格付けが引き下げられる可能性もある。

財政の崖を克服した(かに見える)アメリカ、緊縮財政の浸透によってユーロ危機を管理しつつある(ように見える)欧州、ハードランディングの心配が後退した(ように見える)中国経済、というふうに、世界経済的にも相対的にイギリスポンドの輝きが失われてきてしまった。

禍福は糾える縄のごとし

ユーロ圏外にあったことでここ数年漁夫の利を得てきた通貨イギリスポンドであるが、一転して2013年は試練の年となるかもしれない。

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