回顧と展望

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ベルリンフィル指揮者の辞任

2013年01月11日 12時34分47秒 | 日記

ベルリンフィルハーモニックオーケストラの指揮者であるサイモン・ラトル卿が2018年の契約満了時に辞任することになったという。リバプール生まれのこの指揮者はクラウデイーヨ・アバドの後任としてダニエル・バレンボイムを破って2002年からこの管弦楽団を指揮してきたが、世界最高の音楽家を自認する128名の管弦楽団員から今やほとんど叛乱に近い状態になっているという。若くして世界の頂点に君臨したサイモン卿にとってはいささか不本意な結末というところもあろうが、さすがの彼も音楽そのものより政治的とさえいわれるこの交響楽団員をまとめてゆくのには難儀しているらしい。

去年のロンドンオリンピック開会式ではオリンピックのテーマソングにもなった「炎のランナー」でロンドンフィルを指揮した。ただ、この開会式での演奏では、指揮者のサイモン卿より、もとぼけた演奏で参加していたローワン・アトキンソン(ミスター・ビーン)のほうが注目を浴びたかも知れない。

契約終了時には64歳になる野心的な指揮者からすれば無念かもしれないが、一般人からみれば16年間世界最高と言われるベルリンフィルの首席指揮者を務めることは芸術家として実に偉大なことだと思う。

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