本日は一寸モダンな缶詰さん。カラフルなデザインのパッケージといい、プルトップ開閉といい、さすが現代の缶詰さんである。側面には「1缶(100g)分の含有量 DHA1,200mg EPA2,000mg」なぞという表記もある。
しかし本題の前にニチロという会社について少し触れさせていただきたいのである。というのもホームページの会社沿革をふんふん眺めていると、こんな記述があったのだ。
『1913年(大正2年)~その後、現在のロシアに缶詰工場を増設し、サケの漁獲時期に稼動生産した。イギリス輸出用には「day break(闇をやぶる)brand」を使用していた』
『1945年(昭和20年)~第二次世界大戦敗戦により、国外資産すべてを失う』
原文のまま一部を抜粋
ああ、何という激動の歩みだろうか。カンナン辛苦を乗り越えて、である。カンナン汝を玉にす、である。会社にも歴史ありと言わねばならない。ちなみにニチロというのは“日露”だとずうっと思いこんでいたのだが、実は“日魯”だった。そこが知りたくて沿革を読んでいたのだった。
かくのごとし。けっこう太ったイワシさんが2尾、自身の脂と味噌だれに漬かって収まっている。味付けはやはり濃いめだが魚の風味も失われていない。甘めの味噌はイワシさんに良く合うようだ。ここに一味をたっぷり振りかけると、熱々のごはんにぴったりである。
同じシリーズでしょうゆ味というのもある。味噌味と比べると一寸物足りなく感じることもあるが、しょうがなんぞを添えるとなかなかいいものである。どっちもあるのが一番好ましいシチュエーションだろう。
今回は爽やかでモダンなパッケージの向こうに、日本企業の底力、揺るぎない自信というものを垣間見た気がする。合掌。
原材料名:いわし、みそ、砂糖、食塩、増粘剤(グァー)
固形量:70g
内容総量:100g
原産国:日本
追:グァーというのはマメ科の植物で、その胚乳を粉状にするらしいです