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ツナ缶と聞けば
「家で手巻き寿司をやるとき絶対必要。あたし、ツナマヨが好きなのよねー」
とか、
「いろいろと重宝するんで常備品っす」
といった声が多い。
あるいは
「手抜き料理っつーと必ず入ってるな。ワカメサラダとか」
など、あまりにも身近すぎて“与しやすし”といったイメージも確かにある。
だが本日のツナ缶はただものではない。何と高真空缶詰のツナ缶なのだ。
従来の缶詰と違って、中に調味液や油がほとんど入っていないのが高真空缶詰。その製法を用いたのが『おいしく仕上げたツナ』缶なのだ。
この商品を開発・販売しているのは、焼き鳥缶でおなじみのホテイフーズというから、驚きであります。
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高真空缶詰にしたことで、
「ツナの風味が違うんです」と語るのは、ホテイフーズ販売部のT氏。
どれだけ違うのかを、同社のスタンダードなツナ油漬缶『ツナカル』と比較してみることにする。
原材料はどちらもキハダマグロで同じ。おいしく仕上げたツナに入っていて、ツナカルに入っていないのは醤油、加工でん粉、増粘多糖類。
醤油は味の違いとなるが、加工でん粉と増粘多糖類は、ツナをしっとりさせるために使用しているとのこと。
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いよいよ開缶!
手前がおいしく仕上げたツナだが、おお。ツナのフレークが油にも調味液にも浸っていない。
奥の油漬缶との違いがお分かりだろうか。何と新鮮な光景だろう。
ここでちょいと、高真空缶詰について触れておきたい。
通常の缶詰と違い、内圧が80kPa以上という超減圧をされているのが高真空缶詰。
例えば宇宙空間などの真空では、液体が瞬時に沸騰する。超減圧状態でもやはり液体が素早く沸点に達するので、わずかな水分を缶内に入れるだけで(あるいは原材料の持っている水分でもいい)、原材料への加熱・殺菌が可能になるのだ。これは80年代に確立した技術なのであります。
さ、その肝心の風味だが、やはり違っている。
何よりも香りが違う。ひと口食べてみると、まるで新鮮な削り節に通じるような香りが鼻から抜けていくのだ。これはぜひ、読者諸賢も経験してほしい。
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かくのごとし。
昆布と鰹節で出汁をとって塩だけで味付けし、片栗粉でとろみをつけて、そこにツナを混ぜ込んだ。
それを、さっと湯がいた菜花にかけたのであります。
同じものを油漬ツナで作ると、ツナの旨味が移った油の美味しさが全面に出てくる。しかしおいしく仕上げたツナで作ると、非常にあっさりと仕上がって、伝統的な和食っぽい味になるのが面白い。
それから、調味液(あるいは油)がほとんど缶内に入っていないということは、使用済みの缶を洗う際に洗剤と水をそれほど使わなくて済むことになる。環境保全が叫ばれている時代に、このメリットも非常に大きいのではないか知らん。
内容量:おいしく仕上げたツナは60g、ツナカルは80g
※ツナカルは油分を含んだ数値。ツナ自体の量はほぼ同じ
原材料名:おいしく仕上げたツナはキハダマグロ、野菜スープ、昆布エキス、食塩、たん白加水分解物、醤油、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類
ツナカルはキハダマグロ、大豆油、食塩、野菜スープ、昆布エキス、たん白加水分解物、調味料(アミノ酸等)
原産国:日本(静岡県、ホテイフーズコーポレーション)
参考資料:日本缶詰協会、WIPO