福島・東信食品[味わらび]
園山俊二的風景がステキだ
梅雨時になると、僕は高校時代を想い出す。
仙台の片田舎にあった高校は、裏が雑木林になっていた。自然観察クラブに所属していた僕は、クラブの時間になると、ひたすら裏山を歩き回った。
梅雨時にだって、ちゃんと上下合羽を着込み、ブーツを履いて歩き回った。
クラブ開設時は、ほかの生徒も一緒だったはずだ。
しかしひとり減り、ふたり減りと、櫛の歯が抜けていくように参加者が減っていった。
最後には、僕ひとりで歩き回っていた。
なぜ、ひとりでも歩き回ったかというと、えーと。
どうしてだろ。
きっと、ひとりの時間が好きだったんだと思う。
青年期には、そんな気持ちになることがあるのだ。
ある日のこと。裏山が火事になった。
一夜にして黒こげになった裏山は、翌週に歩いてみると、辺り一帯が焦げ臭い匂いに満ちていた。
そして、足元にはわらびやぜんまいが、一気に生え伸びていたのであります。
開缶! 採りたてのような鮮やかな色
天然の焼き畑状態になったことで、雑木林は山菜だらけになっていたのだ。
僕は欣喜してわらび&ぜんまいを摘み取った。それからしばらくのあいだ、フレッシュな山菜を堪能したのであります。
さっ、そこでだ...。
この缶詰[味わらび]は、旬の時期のフレッシュな風味が味わえるのがすごい。
東信食品はいわば山菜のプロで、ほかにもぜんまいや山うど、キノコの缶詰を出している。
太くて柔らかい原料を厳選し、缶ぺきなアク抜きを施す。
わらびの場合は一晩水に浸けるが、晩のうちに何度も水を取り替えるという。
それを薄味に仕上げているから、わらび本来の味と香りが分かるのであります。
かくのごとし、その1。
かつおぶしを乗せるだけで、それはもうウマい。
表面はさっくり歯触りで、中はねっとりしている。それがわらび本来の食感なのだ。
かくのごとし、その2。
蕎麦に乗せれば、それだけで本式の山菜蕎麦となる。
蕎麦屋に行けば山菜蕎麦が食べられるが、塩蔵品を戻した山菜を使っている店も多く、それは美味しくない。
この缶詰を使った方がずっとウマいんであります。
東信食品では、山菜はすべて放射線検査証明書付きのものを使用し、さらに自社工場から出荷する段階でも放射線検査を行っている。
福島第一原発事故の風評被害と、今でも闘っているのだ。
固形量:240g
内容総量:450g
原材料名:わらび、しょうゆ、食塩、みりん、PH調整剤
原産国:日本(福島・東信食品)
直販価格:3缶セットで1,410円(税込)