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缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

鯨アヒージョ缶、試作からレポート その1

2015-08-04 08:50:38 | 

読者諸賢よ!

「金華さば味噌煮」で知られる木の屋石巻水産で、新たな缶詰の開発が始まった。

それは鯨のアヒージョ缶であります。

これまで鯨缶といえば、甘辛く煮付けた大和煮がほとんどだった。しかし僕は密かに

(あの脂の乗った鯨肉でアヒージョを作ったら、ものすごくウマいだろうな・・・)

目論んでいたのだ。

その思いを昨年、同社の開発担当S氏に話すと

「やってみましょう!」

と、とりあえず試作をすることになった。

そうして出来上がった試作品がこれ。試作であることを示すため、フタには大きく“バツ”印がつけられている。

 

 

ぱかっと開缶!

フタを開いた刹那、にんにくとオリーブオイルの芳香が一気に拡がった。

モーレツに食欲をそそる匂いであります。

 

 

かくのごとし。

鯨肉の表面が白っぽくなっているのが興味深い。箸で割ると、中の身はもっと濃くで鮮やかな色合いである。

これはオリーブオイルで煮たことによるのだろうか。

こうして皿に盛りつけると、ますます匂いが発散し、もう、我慢がならぬ。

大きな切り身をひと口、ぱくり...。

むっ。これは、ウマい。

にんにく、唐辛子、オリーブオイルというアヒージョ特有の香りが口いっぱいにふくらんで、笑いながら鼻腔から抜けていく。

弾力のある肉を噛んでいると、例のワイルドな鯨の匂いが立ち昇ってくる。

しかし、大和煮よりもずっと穏やかである。

塩味がやや薄い。薄味好きの僕にはちょうどいいが、製品化するにはもう少し塩分を足した方がいいだろう。

なぜなら、加工食品というもの、薄味だと

「味が薄い。パンチがない」

という評価につながることが多いのだ。

逆に、しっかりと濃い味にすると、不評は少なくなるという。

ともあれ、これは試作段階でのレポートである。これからどんどん味がブラッシュアップされていくことであろう。

そんなことを頭の片隅で思いつつ、鯨肉を夢中で噛みしめ、飲みこむ。

突然、脳が指令を出した。

(ビールを摂取せよ!)

その指令に素直に従い、冷蔵庫から冷えすぎビールを取り出して、んぐんぐ...。ぶはーっ。

そこにまたまた鯨肉を追加投入。

まさに至福であります。

 

木の屋石巻水産は、大阪の辻学園 調理・製菓専門学校と、新たな鯨缶を生み出すべく共同開発を行っている。

同校生徒が試作した8品の中にも鯨アヒージョがあり、それは校内コンペで最優秀賞を受賞したのだそうな。

さもあらん。やはり、鯨肉はアヒージョと相性がいいのだ。

同社は現在、辻学園から監修を受けつつ、商品化を目指している。

そこで僕は、さらに別バージョンの試作も提案してみた。

あらかじめ鯨肉を砂糖醤油に漬けこんでから、アヒージョに仕上げるのだ。いわば和テイストのアヒージョである。

これもいずれ試作品が送られてくると思うので、またレポートしたいと思う。

乞うご期待!

 

 


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