閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

丸善ギャラリー展覧会のこと

2014-04-13 21:00:52 | 日記

11日から福岡・天神のジュンク堂書店地下、丸善ギャラリーでの即売会が始まりました。昨年とは配置が少し変わるので、持って行く本の量をどれくらいにするか、判断を迷ったのですが、一応セーフ。

 初日までに入った予約は全体に低調。  吾店はといえば、昨年に続いて、目玉の一点がまず売れました。予約を巡ってちょっとしたやいとりはありましたが、まずはよかった。3日目までの売れた物を見てみると、目玉の品は書簡であって、定形外の封筒にポンと入る品、その他の出て行った品々を見てもみんなペラペラ、あるいはパンフレットに近いものがほとんどで、数少ない「本」を含めても嵩にすると全部で10kgのミカン箱一つくらいの量でしかないという有様です。  売り上げとしては、金額が上がればそれで良しとせねばならないのだが、重たいものをせっせと運んで、売れなくて、また持って帰ることを思うと、素直に喜べません。前回は売れた総量でも15kgのミカン函にして4・5個くらいの量でしたが、このままいけばさらに減るか?  要するに「本」は依然として売れないということです。  

 来客の様子を見ていると、大牟田の我が店の雰囲気とテンで違いますね。時々は吾店と同じように「○○はないかね」といった方もあるけれど、それはまずご愛嬌といえる程度のもので、皆さん とにかく黙って全体を(隅々まで)ご覧になりますよ。まして新刊の安売りを、と思ってくる人はまずいないですね。「古本」というものの感覚が大牟田の人たちとは、まず違うことを切実に感じます。

電車で1時間という「距離」がもったいなくて、久しぶりのまとまった「読書時間」。読むほどに自分の読書経験の浅さにほぼ打ちのめされる感じ。浅学を恥じる、悔いる、自覚することは吝かでないが、これからできる限りもっと突っ込んで読むにしても、残された時間と、我が能力を考えると絶望的ですねえ。食欲と同じく、一応は「読まずに居れるか」と、思ってはいたのですが、トンでもございませんことよ・・。いかに知らぬこと多く、また読みの浅かったことか・・・。 齢を喰った特権で、多少開き直って「それがどうした」と言いたい気持ち、気分もなきにシモあらずなのだが、それでは手前の面子が立つめえ。  なんとしても一冊でも多くの「書物」に触れ、読むほかは解決策はないようですね。

コメント
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