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ソフトバンク、個人向け劣後債4000億円 12月発行

2014年11月20日 07時36分39秒 | 経済
 ソフトバンクは劣後特約が付いた期間7年の個人投資家向け公募社債4000億円を12月に発行する。公募劣後債はイオンの金融子会社イオンフィナンシャルサービスが3月に発行しているが、金融以外の事業会社としては初めてとなる。調達資金はボーダフォン日本法人の買収に関連して発行した優先出資証券の償還と今後のM&A(合併・買収)にあてる。

 19日にソフトバンクが関東財務局に提出した訂正発行登録書によると、発行するのは償還期限が21年12月17日の7年債だ。想定される利回りは2.30~2.80%で、12月3日に決まる。払込日は12月19日としている。同社が個人向け社債を発行するのは15年3月期では3回目で、発行額は計1兆1000億円となる。

 劣後債は元利金の支払い順位が普通社債より低い債券だ。債務不履行(デフォルト)のリスクが大きい分、利回りが普通社債より高く設定される。

 13年の米携帯大手スプリント買収で借入金がかさみ、有利子負債は今年9月末時点で9兆9829億円に膨らんでいる。資金調達の幅を広げるため、ここ数年は個人向け社債を積極的に発行してきた。

 今回、劣後債による資金調達を選んだのは、償還する優先出資証券と同じ弁済順位にするためという。「財務の安定性を向上させるとともに、調達手段を多様化して、新たな投資家層の開拓をはかる」(同社)としている。

 想定利回りが2%台と高めで「劣後特約付きとはいえ、低金利環境では需要がありそうだ」(債券市場関係者)との声も出ている。

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