昔のお金持ちと今のお金持ちでは、努力に対する考え方が決定的に異なります。
旧タイプのお金持ちは努力がすべて
「努力は尊い」と思っている人は少なくないと思います。旧タイプのお金持ちは「努力」という言葉が大好きです。だから若者に対しても叱咤激励します。たとえば「死に物狂いで努力しろ」「がむしゃらにやれ」「今はしんどくても耐えろ」などです。
書店でそういう自己啓発本を見かけたら、著者のほとんどは旧世代です。そうやって成り上がってきた成功体験を持っているから当然でもあります。むろん現代でもある程度当てはまるので否定されるものではありません。
新タイプのお金持ちは、努力という感覚を持たない
一方、新タイプのお金持ちは、そういう「熱さ」を持っておらず、持っていても内に秘めている人が少なくありません。
では新世代の1億円プレーヤーは「努力」をしないのでしょうか。
はたから見るとやっていることは努力そのものなのですが、本人たちに「努力している」とか「がんばっている」という感覚がない、という方が正確でしょう。なぜかというと、彼らは自分がやりたいこと、自分がワクワクすること、使命感を感じることを仕事にしていて、その仕事に没頭しているからです。
夢中になって取り組んでいるので、仮に長時間労働になっても苦にならない。「モチベーションが上がらない」といった悩みもないのです。だから「がんばろう」とか「努力しよう」などと自分からは言わないし、他人にも言いません。
「自分だってがんばってます」などとアピールする発想は微塵もなく、「がんばっているのに報われない」などと嘆くことなど、さらにありえないのです。
やりたいことだけに全集中する
一方で、彼らは「ガマンする」とか「やりたくないこと」は徹底的に避けます。やりたいことだけをやり、「やりたくないこと」は他人に任せたり、外注に出したりします。自分がやるのは「やりたいこと」だけ。だからこそ常に仕事に没頭でき、仕事にワクワクし続けていられるのです。
そもそも、高いパフォーマンスを発揮するために、必要な要素とは何かというと、それはやはり、「やりたい」「自分がやるんだ」という強い衝動でしょう。それが強烈な集中力を生むのですから。
そういう状態にあるとき、「自分はがんばっている」とか「努力している」などとは感じません。いわゆる「フロー」とか、スポーツでいうところの「ゾーン」という状態です。そして、その集中力が切れた後にやってくるのが「充足感」なのです。
文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)
大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。
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