フール・プルーフで安全を保証する
「解説」
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事故が想定されるところでは、そのことを伝える必要がある。それを怠れば、製造物責任法によって責任が問われる。
マニュアルなどの文書によって、危険の告知をすることも必須であるが、危険の発生が想定されるその場所での告知もまた必須である。
危険の発生する現場での告知にも、明示的に危険表示をすることも必須であるが、もう一つは、危険に直結する行為をきちんと意識化させる仕掛けをすることも必須である。それが、フールプルーフ(fool proof)である。とりわけ、表示が見えない、読めないことが想定されるところでは、この仕掛けは必須である。
***以上
「背景」
生活用品は、それをそのときすぐに使えるアドホック性が一つの特徴である。茶わんを洗いたいので洗剤を、歯を磨きたいので歯ぶらしを、ということになる。
このアドホック性は、しばしば、用品の使用ルール、安全規定を無視して、「動きそうなところを動かしてみる」という行為をさせることになりがちである。
そうした行為が事故になることが想定されるところでは、フール・プルーフ(fool proof)にしておく必要がある。幼児がいたずらするようなものには必須である。
次ぎの2つが仕掛けの基本である。
・何も考えずに何かの行為をしたときには、何も起こらないよう にする
・何かの行為をするとき、行為の結果を意識させるようにする
具体例としては、次のような仕掛けである。
例1 ノブを回転して「出る」にしないと、押しても液が出ない 例2 蓋をとらないと、操作ができない
******追加です*****
ただし、フールプルーフは、使いにくさを作り込むわけであるから、あまり過度にはやれない。危険度との兼ね合いを考えなければならない。
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(K)