脇見ミスのさまざまと集中対策
①能動的集中力のレベルを高めにしておく
こうしたときは、能動的集中力のレベルを高めにしておくことです。とりわけ、一瞬のうっかりミスが大変な事故につながるようなところでは、本筋の仕事のほうに集中力を向けるようにしておく必要があります。少しなら脇見による集中力を補えるからです。
一つの具体的な方策としておすすめは、「発話作業法」です。仕事にかかわる自分の行為を声に出して実況するのです。
「前から大型ダンプがきますので、少し左に寄ります」
「タフリとミナソンを1:3で調合します」という具合です。
②何が起こったかは余裕をもってチェック
前述したように、第1の脇見にはそれなりの意義がある。危機を救うことになるかもしれないからです。
そこで、現在している仕事のペースを遅くしたり、あるいは中断して、第2の脇見をするのです。無理をして第2の脇見を抑制してしまうと、かえってそれが気になり、「心の脇見」になってしまい、集中力が途切れてしまうこともあります。
たとえば、後続車がパッシング。なんとなく気になりながら運転していて、信号無視、では困ります。ゆっくりと停車をして車を点検することです。
③危険情報は脇見でもわかるようにする
似たような配慮は、危険情報を提供する側でもする必要があります。
たとえば、救急車のケース。まず、危険の接近をサイレンで知らてくれます。ついで、マイクでそれがどの場所、方向、さらにはどうすればよいかを知らせてくれます。
危険表示などでも。「危険」をだけ目立たせるのはいいのですがそれだけでは十分ではありません。第2の脇見用に、「なぜ危険なのか」「どうすればよいのか」まで配慮して情報提供をする必要があります。