初めて見たのは新宿の名画座だったような気がする。
時代はクリミア戦争当時のイギリス。日本で言えば幕末あたり。ロシアとの戦争のために兵士の給料は金塊で運ばれていた。貨車に乗せられたその金塊をいかにして盗むか。前半は四つの鍵を集める頭脳戦。後半はショーン・コネリーのアクションがたっぷり楽しめる造りになっています。
CGなどない時代に、列車の上を移動するコネリーを俯瞰で撮るなど、いったいどうやったんだろう。
原題でわかるように、列車強盗などありえないとされた常識をひっくり返した実話の映画化。映画と列車(と強盗)はとても相性のいい存在。その意味でも面白い映画だった。
監督はなんと「アンドロメダ病原体」や「ジュラシックパーク」の原作者マイクル・クライトン。自作の映画化。こういうのも書いてたんだね。
ロビン・クックの「コーマ」も監督していていい感じだったし(これも確か新宿西口で見た)、多才な人だったわけだ。ビクトリア朝時代の雰囲気が素敵。女性に選挙権などとんでもないと倶楽部で紳士たちが放言するあたり、ああ時代は変わったんだなと。
相棒にドナルド・サザーランド。お若い方々にはキーファー・サザーランドのお父さんと言ったほうが通りはいいのかな。
男性を魅惑させずにおれないヒロインにレスリー=アン・ダウン。そうです。ハノーバーストリートにつづいて、彼女つながりでレンタルしました。
正直に告白しますが、学生のころ、わたしは彼女のことが本当に好きだったんだよね。豪華な顔というか(なんだそれ)にしても、ハノーバーではあれほど貧乳だった彼女が……言うまい言うまい。