事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ジョン・ウィック:パラベラム」John Wick: Chapter 3 - Parabellum

2020-12-21 | 洋画

チャプター1、チャプター2、そしてこのパラベラムと、興行収入がうなぎのぼりのシリーズ。それはもう出来に比例しています。1よりも2が圧倒的に面白く、2よりもパラベラムははるかに質が高い。

2は1のラストから5日後のスタート。パラベラムは2のラストからほとんどそのまま始まります。

えーっとおれがこのシリーズをDVDで見たのは去年だけど、ストーリーおぼえてるかなあ……おぼえてない客など相手にしないでどんどんお話は進みます。それ、正解でしょう。だってストーリーを語ることは二の次だろうから。

作り手は、まずこんな画面やアクションを撮りたいと考え、ストーリーはそれに奉仕するというやり方をとっているようにわたしには思える。だってそうでもなければどうしてニューヨークの殺し屋をカサブランカに移動させなければならないんだ。黒服のまま砂漠をさまようキアヌ・リーヴスを撮りたいだけなのが見え見え(笑)。

アクションはこれまで一本調子に“敵の銃を敵に向ける”パターンだけだったけれど、今回はなかなか。関節技やハイキック、それにプロレス技まで繰り出す悪ノリぶり。

主席連合の本部?の女性たちに徹底的にタトゥーを入れ、昔ながらのコンピュータの入力シーンを入れるのは60年代スパイアクションへのオマージュかもしれない。

ま、オマージュととるかパクリととるかは微妙ですが、ラストの戦闘シーンでガラスを割りまくるのは「燃えよ!ドラゴン」だし、部屋のつくりは「マトリックス」だった。バイクのライダーが日本刀を地面にこすりつけて火花が飛ぶのはどう考えても「ブラックレイン」(あの残虐なシーンまでいただいている)。

この、臆面もない感じが、しかしこのシリーズの強みなんだと思う。殺し屋ジョン・ウィックが前二作と同じようにラストで……続篇必至よね。

にしても、ハル・ベリーはギリギリ(すごいですよね)だけど、アンジェリカ・ヒューストンは……あの人って歳をとらないものだと思ってたんだけどな。

コンセクエンスにつづく

コメント (2)
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「タマゴマジック」 恩田陸著 河北新報社

2020-12-21 | 本と雑誌

空から降ってくるブリキの卵をめぐる短篇とエッセイが交互に。

震災をはさんで、なお巨大になりつづける仙台(S市としか表記されないが)を描写するのに、けっこうな方法だと感服。恩田陸はどう読者に届けるかに意識的な作家だけに、さすが。

おなじみの街が、次第にそれだけではないことに山形で気づく。

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