非ミステリ篇はこちら。
つづいてはキネマ旬報ベストテン篇。前にもお伝えしたように、今年から増刊号での発表になったので、急いで書店に走る。あ、あった。よかったあ。この雑誌を読み始めた50年ほど前の高校時代のようにドキドキした。
にしても、ネットの時代に紙の映画雑誌が苦しいことは理解できる。北米の封切りとほぼ同時に日本公開ということも増えたので、速報性という意味で圧倒的に不利だからだ。
だからキネ旬が生き残ろうと思えば、原稿の質を高めるしかない。これまで以上に、映画をめぐる深い洞察を感じさせる雑誌となるしかない。期待しています。
それではベストテンを。
【日本映画】
1 「せかいのおきく」(阪本順治)東京テアトル
2 「PERFECT DAYS」(ヴィム・ベンダース)ビターズ・エンド
3 「ほかげ」(塚本晋也)新日本映画社
4 「福田村事件」(森達也)太秦
5 「月」(石井裕也)スターサンズ
6 「花腐し」(荒井晴彦)東映ビデオ
7 「怪物」(是枝裕和)東宝=ギャガ
8 「ゴジラ-1.0」(山崎貴)東宝
9 「君たちはどう生きるか」(宮崎駿)東宝
10 「春画先生」(塩田明彦)ハピネットファントム
10本中6本は観ているんだから好成績。もっとも、「せかいのおきく」は鶴岡まちなかキネマで上映してくれていたのに見逃してる。アカデミー賞を受賞した「ゴジラ-1.0」(それにしても秀逸なタイトル)「君たちはどう生きるか」の年として記憶されるのだろうが。
外国映画篇につづく。