第12回「思いの果て」はこちら。
時は流れ、兼家(段田安則)は次第に認知が入り、跡目争い(やくざじゃないんだから後継者争いか)が激化する。次第に、リア王のようなお話になってくる。
後継者になることなどつゆとも思わない道長(コーデリア)は
「民のために」と主張するが
父親の兼家は「民のことなど考えるな、だいじなのは家だ」
と、昭和一桁生まれのうちの父親のようなことを言う。そして、後継者に長子である道隆(井浦新)を指名し、息を引き取る。
その陰には、親の仇と兼家を呪う源明子の存在があった……
この、明子を演じる瀧内公美が評判になっている。だれ、このお姉さんはと。
なに言ってんだかなあ。彼女はすでに「火口のふたり」(キネマ旬報ベストワン作品)で柄本佑と共演済みだし、「彼女の人生は間違いじゃない」では、福島と東京を往復するデリヘル嬢の危うさ、したたかさを見せてすばらしかった。両作品で壮絶に脱いでくれるのでわたしはごひいきです。
さて、わたしはちかごろ金子茂樹脚本作品に凝っていて、NHKでオンエアされた「大河ドラマが生まれた日」を今ごろ鑑賞。うわあ面白い。
映画をしのぐ大型時代劇を実現しようと右往左往するADに生田斗真、プロデューサーに阿部サダヲ、そして出来上がったのがあの「花の生涯」で、あの大河で人気が爆発したのが佐田啓二。
そしてその息子の中井貴一が芸能局長を演じるという粋なキャスティング。金子脚本らしく、生田斗真と下宿屋の娘、松本穂香の純愛がていねいに描かれている。
さて今年の大河は、そんな純愛が吹っ飛ぶようなダークな恋愛ものになりそう。あ、紫式部に全然ふれないで終わってしまった。
第14回「星落ちてなお」につづく。
取り上げた「コタツがない家」ですね。
どうしようもない男(父・夫・息子)に囲まれた
キャリアウーマンの話で、あの手の話には珍しく
浮気騒動?的エピソードがなくて、かえって
よかったです。もうDVDが出てるのかな?
ちなみに、段田さんは先日まで舞台で
「リア王」やってました(道兼も一緒に
出ていたそうです)。
符合するなあ。