ドン・ウィンズロウ 角川文庫
ウィンズロウはもっともっと評判になってもいいと思うんだけどなあ。「ストリート・キッズ」(創元推理文庫)に始まるニール・ケアリー・シリーズ(大傑作。早く続編の邦訳を出さんか創元!)にしても、父親と息子の関係を描かせたら天下一品。
この新作も、子どもの命を救うために「その子は、おれの息子じゃない」と主張する主人公に(これは事実なのだが)、子どもが「息子だよ!」と叫ぶシーンなど、病気で気が弱っていたせいもあって本気で泣いてしまいました。能天気なハッピーエンドも笑えるし、東江一紀の訳も相変わらず快調。キッチュすぎるカバーデザインにめげないで買ってみてください。
……2007年現在、なんとポール・ウォーカー主演で映画化され、なんと日本公開もされ、そして予想どおり山形では公開されないのでした(T_T)
ニール・ケアリーものはめでたく完結しております。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます