事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

極私的朝ドラ史PART20 私の青空

2015-09-26 | テレビ番組

PART19「あぐり」はこちら

97年後期は阪神大震災を背景にした「甘辛しゃん」(あ、めずらしく宮村優子さんがメインライターだ)、98年前期は女性の大工のお話「天うらら」、後期は造船所再建をめざす「やんちゃくれ」……悪くない数字をとるものの、朝ドラとしては不本意な時期かも。主演女優はそれぞれ佐藤夕美子、須藤理彩、小西美帆。佐藤と小西は顔も思い出せず、須藤は深夜食堂でお茶漬けを食べている。

つづく「すずらん」はひとりの女性の怒涛の人生を三人の女性が演じて……という「おしん」パターン。一定の人気があったので映画化もされている。ただ、主役を演じた遠野凪子の実人生(親の虐待など)のほうがよほど波乱万丈で、オーディションのときもそのことで不安だったとか。

つづく「あすか」竹内結子が主演。わたし、不明を恥じます。このドラマにおいては彼女よりも佐藤仁美の方がビッグになると思っていました。なにせ原田眞人監督作品「バウンスko GALS」の彼女がすばらしかったので。

そして2000年。「私の青空」がスタートする。脚本は「ひらり」につづいて内館牧子。前作が相撲、姉妹の相克という彼女お得意のエリアだったので、今回はどう来るのかと思ったらシングルマザーでした。朝ドラとしては前代未聞だろう。演ずるのは田畑智子。相米慎二の「お引越し」のあの女の子がっ!彼女の演技力は、その後「かぐや姫の物語」や「ソロモンの偽証」などで証明されているけれど、NHKとしては大冒険だったと思う。なにしろお茶の間の主婦たちに、シングルマザーはまだ受けはよくないだろうし。


わたしにとっては、ヒロインが学校の調理員になるという展開がうれしかった。また、彼女をシングルマザーにしてしまうろくでもない男として筒井道隆はぴったり。「あぐり」のエイスケさんとは違った意味で憎めない男。「王様のレストラン」の気弱な支配人、「新選組!」の松平容保、「総理と呼ばないで」の官房長官、「深夜食堂」における無遠慮な東北人……どんな場合でも、筒井道隆でなくてはならない、と思わせてくれる。いい役者だよなあ。

そして、そんな彼を結婚式の当日にかっさらったのは、今は亡き深浦加奈子でした。以下次号

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