1作目につづき、今回もはまってしまった。
オープニングから泣かせる。なんとエア・サプライのI’m All Out of Loveでスタート。しかも画面に向かって盛大にタバコをスパー……21世紀の作品とはとても思えない(笑)。
他にもわたし向けのサービスはたくさんしこんであって、フラッシュダンスもどきは序の口。A~haのTake On Me(近ごろ、何回この曲をハリウッド映画で聴いたことだろう)はアンプラグドバージョンでほぼフルコーラス、「アナと雪の女王」はバーブラ・ストライザンドの「愛のイエントル」のパクリだと誰も気づいていないネタを強調、勤勉に悪人退治をやっているシーンにはドリー・パートンの9 to 5が流れ、クライマックスはなんとパット・ベネター!
1960年生まれのわたしは狂喜。でもはたしてお若い方々はどのようにこんな古いネタを感じたのだろう。
ま、いいか。MARVELファンには、ジョシュ・ブローリンに向かって「サノス!」と話しかけて苦い顔をされるという楽屋オチが用意されているし、X-MENの世界観も強調されている(だから『あの人』の特別出演は必至)。
「ウルヴァリンを殺したスタジオがお送りする!」
ってコピーはしかし爆笑だな。
これだけ大量のギャグをぶちこみながら破綻していないのは、なにより演出と編集のセンスがいいからだ。R指定なので上半身と下半身がぶち切れるってシーンもあるんだけど、それ以上にその後の状態に気が遠くなった。これはお子様には見せられないよねえ!ジョン・ウォーターズはどう思ったのか知りたい。
このシリーズは女の趣味がいいんですよ。恋人役のモリーナ・バッカリンはもちろん、単に運がいいだけのミュータント(笑)のザジ・ビーツが最高。それに日本からは忽那汐里を抜擢するあたり、わかってるなあ。これだけの役者をそろえたらデッドプールも
「家族なんてクソだ(Family is an F-word)」
なんて言っていられなくなるわけだ。
興行的にも作品的にも大コケした「グリーン・ランタン」(ライアン・レイノルズ初の大役)を徹底的にこき下ろすなど、自虐ギャグもてんこ盛りで、だから他の俳優たちも喜々として特別出演するんだろう。にしても、透明人間が“あの人”なのにはびっくり。第三作、待ってますよ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます