PART31「花子とアン」はこちら。
2015年前期は「まれ」。えーと、うーん、なんというか……正直に言うと、わたしほとんど見てなかったんですよね。ストーリーにもヒロインにもまったく魅力を感じないというか。「あまちゃん」の線をねらったとはみんなから指摘されているようだけれど、よほどのセンスがないと、それは木端微塵だと誰も指摘しなかったのだろうか。
いつもひまがあれば「水曜どうでしょう」をYouTubeで見ているこのわたしが、そして「真田丸」で、まったく笑わない長男坊に爆笑させてもらっているこのわたしが、大泉洋が出ているにもかかわらず見る気にならなかったのだからたいしたものだ。
そして現在オンエア中なのが「あさが来た」。ご存じのように人気爆発。初の時代物、お金持ちのお話であるなど、異色のドラマだったが、むしろ朝ドラらしくないところがうけているのだろう。ヒロインはこれまで何度も朝ドラのオーディションに落ちた波瑠。なんとまあ日本髪が似合わない子かと思ったら、どんどん美しくなっている。
このドラマは大河ドラマの方法論をこれでもかとぶちこんでいる。主人公とからむほとんどが有名人。まあ、ヒロイン自身が超セレブなので当然なのだろうが、道の向こうから福沢諭吉(武田鉄矢)が歩いて来たり、大隈重信(高橋英樹)、渋沢栄一(笑福亭鶴瓶……じゃなくて三宅裕司だと指摘されましたっ)が登場したりとにぎやかなことだ。
地味なキャラであっても「のちの××である」って感じがいかにも大河。主人公夫婦の会社が、のちの大同生命だったりユニチカだったり、いまの双日につながっているとなれば、加瀬亮(双日の会長の息子)を特別出演させて……無理か(笑)。
脇役たちも人気だ。どこに隠れてたんだと思えるような美形、ディーン・フジオカはもちろん、番頭の山内圭哉、三宅弘城まで評判になるあたり、ドラマとして成功している証拠。
ひときわうまいのは旦那役の玉木宏だろう。力の抜け具合が最高だ。わたしのような中年男からすると、風吹ジュンと萬田久子が姑として対話しているあたりでしみじみ。
……ということで全93作を、すっ飛ばしながらも語ってみました。なぜ途中でギブアップしなかったかといえば、朝ドラを語ることは、日本の女優をほぼ語ることにほかならず、とてもとても楽しかったからです。とくれば残るは男優か……極私的大河ドラマ史でまたお会いしましょう!
性懲りもなくPART33「ひよっこ」につづく。
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