2016年6月号「バラ色の未来」はこちら。
「あんな悲惨な現場は初めて」
45人を襲い、19人が亡くなった相模原の事件で、救急対応した相模原消防署の職員の発言。この事件の恐ろしさは、犯人の冷静さだ。
まことに効率よく侵入し、スマートに職員を拘束し、そして急所を複数回刺すなど、効率的に殺害している。事件を起こしたあとに、コンビニで洋菓子を買うなどの行動に慄然とした人は多いはず。池田小事件につづき、犯人はまたしても事実上の内部にいたのである。
にしても19人という死亡者数に驚く。「八つ墓村」のモデルとなった津山三十人殺し以来だろうか。あの犯人は激烈な劣等感とプライドが動機にからんでいたけれど、今回も(そう簡単な話ではないだろうが)似た経緯がありそうだ。
自分を慰撫するためのツールとして刺青があったのだろうし(読んだことのある人ならトマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」を想起したはず)。あまりの猟奇に、さすがにマスコミの腰もひけている。大騒ぎするよりも、冷静に考えるべき事件だから少しはマスコミもオトナに……そんなはずないか。
「ポケストップはございません」
日光市内の浄土院の貼り紙。ここだけではなく、全国各地にポケモンGOを忌避する動きがあるようだ。わからないではないです。きっとプレイヤーの無礼さに怒り心頭なのでしょう。でもわたしはこのアプリはありだと思う。わたしがいつも行く飲み屋の女将は、
「ウチでもモンスターをゲットできたってお客さん喜んでた」
おおおそうなの?どんなアルゴリズムでモンスターが出現するのかは知らないけれど、リアルな生活に、ちょいとした味付けをしてくれるのは凄いアイデアではないか。現実とは違う夢想を、現実を利用して提供するあたりがすばらしい。
わたしが笑ったのは、任天堂の株価が乱高下したこと。株屋(に象徴される人たち)には、まだその真価はわからないんだよねきっと。商売としても、ミュウをうちでゲットできるようにしてくれってのはありか。で、いつドラクエモンスターズGOは出るの?
2016年8月号PART1「コストカッター」につづく。
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