日本のプロ野球中継の最大の特徴は、あの「解説者」の存在だ。アメリカのようにスポーツアナの絶叫(徹底してホームチームびいき。ま、それも変なのだが)がとびかう中継もどうかと思うけれど、日本のもなあ。第一、解説者を名のりながら、真の意味での「解説」をやっているのはほんのひと握り。多くは現役時代の自慢話に終始するか、根拠のない精神論をブチあげるだけである。
ずいぶん前に元近鉄の鈴木啓示をとりあげたことがあった。あの人が典型だろうか。ちょっとリプライズ。
もっと端的な例が野茂。鈴木啓示という、もうハシにも棒にもかからない監督の下で働くことを拒否した彼に残された野球の道が、任意引退後のメジャー移籍しかなかったこの一種の悲劇は、家族的経営を標榜する近鉄球団の無能さと同時に、家族的であるがゆえに排他的なこの国の姿をも露見させてしまった。
鈴木に関してはその無能さをいくらでも挙げられる。日韓野球の解説の際に、日本プロ野球に欠けている美点を彼らが数多く持っているにもかかわらず、試合中発した解説はただひとつ「韓国はまだまだまだまだですね」だけだった。まだまだなのは解説者としてのお前だって。
№43「読売巨人軍再建のための建白書」
……たまにBSでパリーグの中継にこの人は出てくるが、いやはやなんっにも変わっちゃいない。死ぬまでこの調子なんだろう。それが「味」たりえないところがこの人の(そして視聴者の)不幸だ。
さて、いつも調子こいて選手の揚げ足をとっている彼らをひとり一人とりあげて評定していこう。現役時代の成績などいっさい関知しない、純粋にプロの解説者としての視聴者からの評価。人気商売であると同時に野球理論への精通度も含め、彼らのタレントがどの程度のものなのか、最低ラインは0点の鈴木啓示におき(笑)、満点は……さて、誰になるもんだか。
次回は野村克也。
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