3号車からのつづき。
酒田における最大手F代行を利用すると、ごく稀に、んもうそれはそれは綺麗な女性が運転するクルマに当たることがある。この美人が「なんであんなデブにあんないい女が」と社員たちが陰で揶揄する社長夫人なのである。
20代のやんちゃ盛りだった頃、わたしの仲間内ではこんなルールがあった。
【社長夫人の車に乗れたらポイント高い】
しかしわざわざ指名をしたのでは尊敬されず
【まったくの偶然でなければラッキーとはいわない】
だからこそ、翌日自慢し放題だったわけ。こんな具合で、酒田の酒飲みで彼女を知らない人はいないのではないかと思うぐらいだ。休日の前しか乗務しないという噂もあったが、これは本人が否定した。でも別のクルマに乗っていて彼女のハスキーな無線連絡が聞こえると、あ、今日は内勤なのかと残念な気にもなった(笑)。
県教組酒田地区支部が指定する代行は、昔使っていたおじいちゃん二人の代行(とにかく安かった!)が休業したため、F代行になっている。誤解のないように言っとくけど、これはわたしが変更したわけじゃないからね。支部長になって、何度も何度も、いや正確に言うと
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
F代行を使うようになり、それだけ社長夫人のクルマに乗る回数も増えた。
「今日は、チケット?」最初はそんなやりとりだったのに、いつの間にかチケットすら要らなくなってしまった。飲み過ぎ。
「懐かしいのぉ。あの頃」と彼女は昔を思い出して笑う。今ではわたしは“チケットを切るような客”になり果てたわけだが、昔はみんなでバカな飲みばかりやっていて、社長夫人には醜態を見せ放題だったのだ。
「あたしも、あど50だよぉ」
そうなのか。なんか、酒田の夜まで歳をとってしまった気分。
画像と内容は(あんまり)関係ありません
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます