2023年12月期末勤勉手当号PART2「今年の差額を予想する」はこちら。
明治の初め、電信が普及し始めたころに冗談のような話があったそう。風呂敷にお弁当を包み、電線にくくりつけて家族に送ろうとした人がいたとか。
まあ、わたしがいくら年寄りでもそんな時代のことは知りませんが、“固定”の“ダイヤル式”“黒電話”のことはよくおぼえています。
マニア(何の)の方はご存じでしょうが、公衆電話などで最後の番号が1だとすると、フックを押すだけでパルスが発生してつながるけれど、電話機は通話終了と勘違いしてお金が戻ってくる……なんていう話もありました。都市伝説だったのかな。
学校も黒電話の時代が長かったわけで、それがプッシュ式になり、子機も登場し、そしてファクシミリが登場。
「こんなものが何の役に立つの?うちの学校だけあっても意味がないじゃない」
と鼻で笑った職員もいたぐらい。
そのファクシミリについて、政府はこう考えているという報道が。
政府は、教育現場におけるファクスの利用を原則廃止する。教育委員会や学校間など、ファクスで行われてきたやり取りをデジタル化し、業務の効率化や教職員の負担軽減を図る。20日に開く「デジタル行財政改革会議」(議長・岸田首相)で報告する。
校務のデジタル化は、自治体によって取り組みに差がある。一部では、入学予定者の名簿を教育委員会が紙で学校に提供し、職員が手入力する事例や、出席簿への押印作業などが残っている。ファクス廃止を打ち出し、業務をデジタル化する「校務支援システム」の活用で効率化を図る。また、各学校のデータを集めた一覧表を公開し、対応の進捗(しんちょく)状況を確認できるようにする。【読売】
……ネットの掲示板でもこのニュースは反響が大きく、賛成派は
「当然の話。まだあんな時代遅れのものを使っているのか」
反対派は
「デジタル化をすすめる手法がFAXの廃止とは、いかにもお粗末な話じゃないか」
……こんなくくりでしょうか。学校事務職員としては、ちょっと待ってくれよというのが本音。守旧派とか時代遅れと言われそうだけど。
確かに学校のファクシミリの稼働率は高いと思います。教育委員会や業者、そして地域住民とのやりとりにおいて、ファクシミリはまだまだ現役。手書きの書類であってもスキャンしてPDF化してメールで送受信することが増えてきたとしても。
だからファクシミリ廃止の方向性は理解できるにしろ、その前にやってほしいのが、逆説的に聞こえるでしょうがより一層のデジタル化の推進です。各校の職員、教育委員会などの個々人が、もっとスムーズにメールのやりとりができるようにしないと。
教育職以外の職種への連絡が、いまだに代表メール経由なのはさすがに時代遅れなのでは?
【次号は郵便料金値上げ関係を】
画像は「絶唱浪曲ストーリー」(2023)
旧平田町のシアターOZの上映会に行ってまいりました。浪曲という衰退した芸能が、いかにしてサバイブしていくかのドキュメンタリー。なんと感動すらしてしまいました。監督の川上アチカさんにサインまでもらってしまった。日本で「スター誕生」をつくるとこうなるんだなあ。
差額号「NYでラーメンを。」につづく。
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