PART6はこちら。
問題は動機だ。なぜ中谷美紀は、実は愛人でもなんでもなかった西島秀俊を殺害しなければならなかったのか。
納得できないでいる広末は、夫がむかし勤務していた立川警察署に向かう。
ここで脚本は「砂の器」パターンに走る。殺人犯には哀しい過去があって、運命、宿命に翻弄されて事件に至ったと。
「砂の器」にはハンセン病という背景があったが、「ゼロの焦点」においては、近代的な考えを持つ戦後派の女性に見えた中谷が、実はパンパン(洋娼)だったという事実が引き金になっている。
え、なんだパンパンって?ですか。しょうがないなあ。松田優作の「人間の証明」も見てないんですか。あの作品で岡田茉莉子が戦後の混乱期に黒人兵といちゃいちゃしていたでしょう?勝者である米兵に身を売ることで生計を立てていたので、日本人は彼女たちにとても屈折した思いをもっているわけ。
立川警察署における西島秀俊の当時の同僚、「踊る大捜査線」でもいい味を出していた小木茂光(くどいようだけど一世風靡の人ね)は語る。
「ついこの間も、同じ問い合わせをしてきた人がいましたよ」
鹿賀丈史である。彼も妻がどんな過去をもっていたか調べに来ていたのだ。広末はここでようやく中谷美紀の過去を知る。そのころ、木村多江もまた同じパンパンだったことも。 ふたりはエイミィ(木村)とマリー(中谷)という仲間同士だったのだ。
その当時、ふたりはGHQの摘発を逃れて学校の音楽室に入りこむ。観客はここで、木村がやはり文盲であったことに気づかされる。中谷は彼女に、黒板に書いてあった歌を教えてあげる。
♪この道は いつか来た道♪
ふたりの来た道がフラッシュバックする。そしてその小声の歌を、警察官だった西島が聴いていたのだ。以下次号。
あ、意外にいいかも。なにしろあの役は、ちょっと
いいかげんな性格じゃないと説得力ないですもんね。
(下半身はもっといいかげん)
そのあたりが西島だと立派すぎて……
でも、中谷美紀・木村多江・広末涼子と並べると
すわりはいい。茶川だと……(^_^;)
わたしはそれ以上に永瀬正敏が嫉ましいです(笑)
「濱マイク」さえあればいいんじゃないでしょうか(笑)
いつか特集しますのでお楽しみに。