事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

授業料の取り立てマニュアル

2007-11-03 | 学校事務職員

Kazahana 本日のお題シリーズ①
「授業料の取り立てマニュアル/是か非か」
いきなり勝手なシリーズを立ち上げてしまいました。久しぶりに事務職員プロパーな問題をピックアップしてハードに考えていってみよう、というわけ。まあ私のことだからそう素直なパターンにはならないだろうと思いますが。反論異論お待ちしています。

第一弾はこれ、2001年10月30日付毎日新聞朝刊から。

授業料取り立て:滞納生徒にバイト勧告 千葉県立高事務長会
 千葉県の県立高校142校の事務長会(秋葉裕会長)が、授業料を滞納する生徒に対して学校側がアルバイトを勧告するなどの「授業料滞納対策マニュアル」を作成していたことが29日分かった。親が授業料を払えないなら生徒自らが働いて納めろ、とも受け取られかねない内容で、秋葉会長は「行き過ぎていた。削除も検討したい」と釈明している。

 マニュアル(A4判29ページ)が作成されたのは今年3月。滞納期間(1~6ヶ月)を6段階に分け、「未納者一覧表を作成し、担任に協力を依頼する(未納1ヶ月)▽「出席停止・退学処分の予告により事態の重要性を保護者、生徒双方に認識させ、早期納入を督促する」(滞納4ヶ月)▽「退学処分を告知する」(滞納6ヶ月)-など、滞納期間に応じた対応策を示している。また、アルバイトについては、滞納期間を示さずに、滞納者が発生した場合、校内に「授業料納入促進委員会」を設置し、生徒指導部や教務部の教師が生徒に勧告するよう求めている。
 県教委財務課は「あくまで選択肢の一つとして示したものと理解しているが、不適切な面もあり今後指導したい」と話している。                     【福沢光一】
◇元高校教員で評論家の佐高信さんの話
教職員が取り立て人になったようなもので、学校や教育にはなじまない。教職員は奨学金の増額を求め、まず教え子を守ることが筋だろう。

……さあどうでしょう。いきなり難問。微妙なところでしょう?一概に切り捨てられるものでもないような気もするし。確かに記者や佐高信が言うように「親が払えないなら子が払え」と受けとられかねない内容。それは確か。県立高事務長会(どうもこの団体胡散臭い)が正直なところ何を企図していたのか今ひとつ分からないのだが、好意的に考えれば“支払いの優先順位において、学校の授業料の位置がこの不況下どんどん下がっている(これは確かだ。日々実感している)ことに危機感を抱いた事務方が、切羽詰まってやむをえず打ち出した苦肉の策”こうだろうか。意地悪くとると “サラ金のノウハウを調子こいて導入した噴飯ものマニュアル”こうも取れる。

Kazahana2  さあ、どう見ます?

 結論を出さずに逃げるようですが、私はとりあえずこう思いました。論点が少しずれますが、義務教育ではない高校には【退学処分】という一種の“切り札”があるからこそ、一層慎重にかまえる義務を負っているのではないか、と。
 この事務長たちも、一度ぐらい夜の家庭訪問をして「ところで集金のことなんですけど……」と切り出すあの気まずさを味わうべきだとも。
 それにしても、このネタ、やっぱり内部告発なのかな。

※給食費未納問題は「払いたくない」シリーズで。

画像は「風花」(‘01)
恒例、組合帰りの山形フォーラムで。浅野忠信と小泉今日子が主演して相米慎二(「翔んだカップル」「お引越し」)が演出。私好みの三人がそろって面白くないわけがない。相米は年寄り(失礼)を使うのがうまいのだが、今回も香山美子からいい味を引き出している。「あ、春」の時の三林京子+藤村志保+冨司純子の強力トリオにはさすがにかなわないが。佐賀出身の文部官僚、という一種の中途半端な役を、浅野は相変わらずうまく演じている。フォーラムでは男の観客は私だけ。コイズミのファンはどうした!
                                  ちょっとオバサンが入ってきたキョンキョンがまたいいのに☆☆☆★★★

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