設定がすごい。またしても調子に乗って大陸に進出した“この国”。体制に反する者たちは収監されるが、11文字のパスワードを当てれば釈放されるルール。そのパスワードは、ひらがなと漢字の組み合わせ……この、気が遠くなるルールを、これまで1名だけ突破した人物がいて、それはどうやら中学生だったらしい。いったいそのパスワードとはどんなものなのか。
短篇内に絶対不可能なルールを持ちこみ、それをひっくり返していくテクニックがすばらしい。いやおそれいりました。これまで「ノッキンオン・ロックドドア」しか読んだことがない作家だけれど、あのシリーズがむしろおとなしく見えてくる。あれもラストは無茶だったですけど(笑)。
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