事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「11文字の檻」青崎有吾著 創元推理文庫

2023-12-05 | ミステリ

設定がすごい。またしても調子に乗って大陸に進出した“この国”。体制に反する者たちは収監されるが、11文字のパスワードを当てれば釈放されるルール。そのパスワードは、ひらがなと漢字の組み合わせ……この、気が遠くなるルールを、これまで1名だけ突破した人物がいて、それはどうやら中学生だったらしい。いったいそのパスワードとはどんなものなのか。

短篇内に絶対不可能なルールを持ちこみ、それをひっくり返していくテクニックがすばらしい。いやおそれいりました。これまで「ノッキンオン・ロックドドア」しか読んだことがない作家だけれど、あのシリーズがむしろおとなしく見えてくる。あれもラストは無茶だったですけど(笑)。


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