ミステリランキングで常にトップを争うホロヴィッツの新作。今回は「メインテーマは殺人」「その裁きは死」「殺しへのライン」に続く探偵ホーソーンもの。
自分が解決した事件を作家であるホロヴィッツに書かせるという強引な設定。よく考えたら(考えなくても)ホームズとワトソンの関係をそのままひっぱっているわけだ。もっとも、ホームズたちは親友としてとても仲がいいが、ホーソーンとホロヴィッツは一触即発。もうお前との契約は終わりだとホロヴィッツは啖呵を切るが……
自作の舞台の初日、打ち上げのパーティにやってきて、その舞台を酷評した評論家が死体で発見される。彼女の身体に刺さっていたのは、ホロヴィッツのナイフだった。逮捕されたホロヴィッツが頼るのは、やはりホーソーンしかいない。
それにしてもこの作家は勤勉だなあ。ハイレベルなミステリを連発しながら、舞台にも情熱を傾けるそのモチベーションはどこからくるのだろう(彼は実際にラジオやテレビの脚本家としても有名)。そして今回もミステリとしてみごとに着地しており、わたしは犯人を見誤っていたのでした。
また年末にはランキング入りして書店に平積みされることでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます