タイトルどおりの行動に出るものは、その本にかけられた呪いによって……なんとその本の世界に町ごと没入することを強いられる。先祖の偏執狂的収集によって成立するある町の図書館。読書するということはどんなことなのかが語られ、読書を蛇蝎のように嫌っていた少女は次第に。
この作品が説得力を持っているのは、では作家はなぜ物語を紡ぐのかということを激しく主張している点だ。うん、うちの学校からこの本を読んで将来作家が出現してほしいという意味で購入決定。
盗まれた本の世界を、パスティーシュとして描くことに深緑野分はチャレンジしてみたかったのだろう。ハードボイルドの章は笑えました。この人は、うまくなっている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます