事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ゆとりですがなにかインターナショナル」(2023 日テレ=東宝)

2023-11-03 | 邦画

テレビドラマの劇場版をつくるメリットとデメリットってなんだろう。

メリット

・ドラマのファンはすでに感情移入済みなので、登場人物の紹介など、よけいなシーンを省くことができる。

・オンエアが(たとえ視聴率が悪くても)ある程度の人気を得ているので、製作費を調達しやすい。

・役者もキャラの造型をすませているので、過度のプレッシャーを感じなくてもすむ。

デメリット

・ドラマのファンの多くは劇場版に新味をあまり求めず、そのまんまの展開を求めているので、作り手が工夫する余地が小さい。

・ドラマを見ていなかった層は、まず確実に映画館に来てはくれない。

・テレビで観ることが通例だったので、わざわざ金を出してまで……と考える人もいる。

……こんなとこかな。悪い例としてとりあげてはいけないけれども、「バスカヴィル家の犬シャーロック劇場版」はひどかった。ひょっとしたらありえたかもしれないシーズン2はきっと雲散霧消したことと思います。

それでは「ゆとりですがなにか」はどうだろう。宮藤官九郎の「木更津キャッツアイ」が劇場版になると「日本シリーズ」「ワールドシリーズ」になったのに似て、インターナショナルってなんだよ(笑)。

確かにあれから5年以上たって、マサカズ(岡田将生)はあいかわらずフラフラしているし、ヤマジ(松坂桃李)は童貞。マリブ(柳楽優弥)はとんでもないことになっている。

コロナの世になったことで数々のギャグがしこんであり(リモートがうまくいってないふりをしてフリーズしてみせるとか)、令和でなければ通用しない笑いがてんこ盛りだ。

でもね、はたして劇場版をつくる意味がはたしてあったのかといえば……ちょっと疑問。ファンであるわたしですら、ちょっと疑問。


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