あまりの面白さに読むことをやめられなくなる本を「ページターナー」と呼ぶが、この「クジラ頭の王様」こそ、その名にふさわしい。
実は壮大なファンタジーで思索的な物語でありながら、同時に普通の会社員の普通の生活のお話であるあたり、伊坂幸太郎の面目躍如。
主人公はいつものように冷静であろうとしながらもお調子者。つまりは誰からも愛される存在。
章ごとにイラストが挿入され、物語と微妙に連関しているあたりもうまいものだ。すべて読み終えたあとに、タイトルの意味をもう一度考えてみると、この書の寓意が次第に見えてきます。あー面白かった。
新刊が出るたびに自動的に図書館に伊坂の本は入れられるようになりました。やっぱりひとつの学校に少なくとも3年はいないとこういうことは……(笑)
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