第29回「ままならぬ玉」はこちら。
またしても朝日新聞の三谷幸喜によるエッセイ「ありふれた生活」(くどいようですけど全然ありふれてないです)を読んでいるアドバンテージを利用させてもらえば、頼朝の弟である全成(新納慎也)は、最初はもっと「悪禅師」と呼ばれたキャラなので豪胆な演技を求められたらしい。でも、「真田丸」の新納のいい味を思い出した三谷は、より気弱な愛妻家として全成のキャラを変更したのだそうだ。
大成功だと思います。
全成と実衣(宮澤エマ)の夫婦のやり取りこそ、実は陰惨な大河のなかで一服の清涼剤だったではないですか。まるでアメリカのホームドラマ(「ルーシー・ショー」とか「奥様は魔女」とか)のように、ブラウン管(そんな時代)のなかから観客の笑いが聞こえてくるかのよう。
気弱な全成のことだから、呪殺や祈祷を頼まれても、自分の成功の確率は半分にすぎないことを誰よりもわかっている。それが、比企と北条の主導権争いに巻き込まれ、おのれの運命を100%確信する……みごとな脚本だ。
北条義時(小栗旬)の背後に善児(梶原善)を控えさせ、一気にけりをつける展開かと思わせてツイスト。やるなあ。
さて、これだけのキャラを退場させてこれからどうなるんだろう。ひょっとして、北条政子と実衣の姉妹漫才が増えてくるんだろうか。
「政子姉ちゃんは後家の先輩やし」
「実衣、そんなセリフよう言わんわ」
とか。まさかね。
第31回「諦めの悪い男」につづく。
平清盛では温厚な味方である親戚を演じ、
今作では徐々に野心を剥き出してくる比企を演ずる
二郎さんにクギヅケです。
ところで気付いたら小四郎のそばにいる畠山、
その方向で王レスでは気付いたら静香のそばに控えてる畠山(演、田口さん)を当てたんでしょうかね。
NHKのスタッフも乗りに乗っているのが
わかりますよね。
乗ってないときってわかるもんなあ(笑)
楽しんで作ってるとしか思えない😀
こんなに楽しい大河は久しぶりです。
これからも半年楽しませてもらいます^ ^
うわー。