まもなく映画が公開される、うわさの直木賞受賞作。日本人の心の琴線にふれる“何か”があるらしい。
十年後に切腹することが決まっている男。哀しい思いを抱きながら見守る家族。そこへひとりの若者が現れて……ネット上でも大絶賛の嵐。みんなボロ泣き状態のようだ。
でもわたしはいまひとつのれなかった。死を受け入れる主人公の“理”がどうにも納得できない。これもまた、ひとつのエゴではないのかと。
息子がついに弾けることである展開を見せるわけだが、それがないと本当に無駄な死ということになるんじゃないだろうか。葉室麟の手腕が見事であることは納得できるにしろ。うーん、映画で検証してみよう。
蜩ノ記 (祥伝社文庫) 価格:¥ 741(税込) 発売日:2013-11-08 |
期待が高まります。