
猛暑の中、稲が美しく、伸びていっています。
さて、先日のこと、葬儀後、お寺にお参りくださった若いご遺族がお帰りの折、見送りの私に
「あの〜、お尋ねしていいですか」と質問されました。
「先ほどのご住職のお話では、(南無阿弥陀仏の御教えを尊び生きた者は)亡くなると同時に仏になると言われたけれど、霊ってないんですか? 除霊のお祓いとか、テレビなどでありますが、あれって何なんですか?」
「タタル霊はないですよ。迷信です。亡くなった方が覚りの仏さまに成られるということは逆に生きている私たちを心配してくださっているのだから。私たちがその方を霊扱いするのは仏さまに成られた方に大変失礼だと思いますよ」
「はぁ、迷信なのか〜。でも(身内の)○○ちゃん、トイレで幽霊見たって言ってたけど」
「う〜ん、見えると言う方には見えるのでしょうけど・・・錯覚じゃないのかなぁ、私にはわかりません。
若い頃、お墓のいっぱいあるお寺に嫁に来て、怖くないですか?って、よく聞かれたけれど、私は幽霊より人間が怖いです」
と、言う私に、大笑いして皆さんお帰りになりました。
血なまぐさいことはあってはならないと思っているから、TVのサスペンスドラマが面白いのであって、同様に幽霊は現実にいないから、幽霊のゾーっとする怖い話は好きな私なのであります。