スズキ目シキシマハナダイ科のシキシマハナダイです。見た目の通りとても華やかできれいな魚です。
シキシマハナダイの仲間は、日本には3種類が分布していますが、釣り人やアクアリストにとっては、このシキシマハナダイが最もおなじみの種類であるといえそうです。ほかの2種類はテンジクハナダイ属の種類で、オオメハナダイは日本近海では小笠原や九州-パラオ海嶺に分布しており、見る機会はほとんどなさそうです。テンジクハナダイは静岡県から大隅海峡のやや深い岩礁域にすむもので、運が良ければ見られるかもしれません。
そのシキシマハナダイを食べてみましょう。今回我が家にきたシキシマハナダイは1個体だけ、全長30cmを超える大き目の個体ですが、体長は20cmを超える程度、マックスサイズに近いと思われる個体。和歌山県産。
薄いからだではありますが、予想よりも肉量が多いです。脂がやや多めでしたが、味自体はこの間のカワリハナダイのほうがよかったです。
シキシマハナダイが魚屋さんの店頭に並ぶことはほとんどないのですが、以西底曳網が盛んだったころは、本種もかなりよく利用されていたそうです。しかし今では釣りものがわずかに上がる程度。このような深場のハナダイを味わえるのはほぼ釣り人の特権でしょうか。