あけましておめでとうございます。
今年の干支は「得手」なのですが、どうしても絡むものが少ないです。今年の数少ない干支の魚は「ダルマオコゼ」。なぜかというと、ダルマオコゼは英語で「Monkeyfish」といいます。ただしこのほかにもPitted stonefishという英語名が使われたりしています。英語はいくつかの名前があり、国によって、あるいは本などによって使われている学名が違ったりするので、ややこしいところがあります。最近は英語の魚類データベースである「Fishbase」のコモンネームが使用されていることも多いのです。ちなみにFishbaseのコモンネームとして使用されているのはPitted stonefish。Pittedというのは「穴の開いた」とか、「あばたになって」という意味があるようです。
「穴の開いた」・・・というものの「穴」というのはこのことのように思われます。後頭部の四角形のくぼみ。日本には本種と同じ、オニオコゼの仲間(オニオコゼ科)が9種いますが、その中でも後頭部の四角形のくぼみをもつのは本種のみの特徴のよう。オニオコゼの仲間は胸鰭下端の遊離軟条の数により同定されます。日本産のものは2本か、1本。もしくはないか、のどれかです。本種は胸鰭に遊離軟条がなく、オニオコゼ属やヒメオコゼ属のものと区別することができます。有名なオニダルマオコゼとは近縁なようで、後頭部の形や腹鰭基部の長さなどで区別できます。ほかのオニオコゼ科同様、背鰭の棘には毒があるようで刺されるとかなり痛い目にあいます。
オニダルマオコゼは以前に食したことがあります。このダルマオコゼも食すると美味であったのですが、小さくて、あまり漁獲もされないためか注目はされていないようです。日本では千葉県以南の太平洋岸、島根県、山口県、長崎県、五島列島などで採集されています。一方オニダルマオコゼは八丈島、串本、高知県、五島列島、鹿児島県の内之浦、琉球列島、小笠原諸島に生息していて、南方系の種ということです。
今年はこのブログの運営をスタートしてから10周年という記念すべき節目の年(ただしGooブログは3年目)です。昨年はなかなか更新も疎かになってしまっていたのですが、今年は頻繁に更新できるように頑張ります。それでは本年もよろしくお願いいたします!