タテガミギンポScartella emarginata
5月18日の「レポ書き云々」の項で紹介したタテガミギンポScartella emarginata とはこの魚のことです。頭部に正中線があるのが特徴です(写真ではわかりにくいです)。イソギンポに似ていますが、眼の上の角状皮弁がありません。
分布をわがバイブルの一冊「日本の海水魚」で見てみますと・・・
静岡県、和歌山県、高知県、台湾に分布。本州太平洋岸では稀種
となっています。
愛媛県宇和海は豊後水道にあり、黒潮があたる豊かな海です。その宇和海ではこの種が沢山見られます。そっくりさんな「イソギンポ」よりも多かったです。やっぱり潮溜まりや浅い磯、ロープ、ブイ、イカダの周りなどについていることが多いようです。食性は雑食で、キビナゴの切り身、コケ、オキアミなど食べますが、まだ配合餌には餌付いていません。
丈夫ですが、ヤエヤマギンポ等に比べるとコケを食べません。飼育は容易です。
なかなか愛らしい顔をしています。宇和島市で採集。
タテガミギンポはかつてScartella cristataという学名で全世界に分布するものとされていましたが現在では、この学名を持つ種は大西洋に分布となっています。日本産魚類検索第二版(2000)でも学名は変更されています。ただしFishbaseによるScartella cristataの解説では日本・台湾にも分布となっています。東大西洋や地中海にはイソギンポの仲間が多く、その中には美しいものが何種類もいますが、立地条件やコストなどが高く、日本には入ってきていないようです。ヨーロッパでもこの仲間は食用にはせず、観賞魚となっています。
またイソギンポの仲間は歯の力が強く、ニジギンポ(写真)など歯が鋭いものもいますので、十分気をつけてください!
5月28日でこのブログができてから1年がたちます。この1年間を振り返ると、海に川に行きまくってこのブログで書きまくりました(打ちまくり?)
今後の方針としては採集レポートを書く(打つ?)だけでなくその裏話的なものも公開できたらいいなぁとおもったりします。ただなかなかそれができないんですよね。いろいろな問題も絡んでくるかもしれないし・・・。
キンセンイシモチの卵は孵化してすぐに他の魚(オヤビッチャ、ドロメ他)に食べられてしまったらしく、残念な結果となりました。管理がうまく行き届かなかったのもこうなった結果と思われます。でも雄親はまた卵を咥えていました。今度こそは孵化させたいですね。下の写真は前の口内保育中のものです。口のカタチが変化していますが、写真ではわかりにくいですね。写真へたなので。
ハナキンチャクフグやヨウジウオも元気です。ヨウジウオは飼育しにくい、と聞いたことがありますが、長期飼育できています。タナバタウオやオヤビッチャも元気です。
魚は3匹減りました。イソカサゴ、ニシキベラ、ブダイの各幼魚です。イソカサゴ?は別水槽に移しました。ブダイとニシキベラはなぜか水槽から消滅していました。餌食い良く元気だったのですが、どうやら前に入れていてたモンツキベラにやられてしまったようです。ちなみにモンツキベラはヒメゴンベと同居しています。
今日からレポートを書きはじめる。しかし「日記」とかいっときながらかなりながーい間隔があいているような。
これは5月の初めに宇和海でつったメバル。しかし昨日は夜間に小さな全長2cm程度のメバルが取れていました。このくらいで2cmなので4月末くらいに産「仔」(メバルは卵胎生で、腹の中で卵をかえします)するのかな・・・?だったらこの魚は産「仔」(を終えてやせてしまった魚ということジャン!雌だったし。
キンセンイシモチのほうはマイペース。雄はえさに寄ってくるのですが、口に卵があるので食べられません。昨日はタテガミギンポとベニツケギンポを水槽に迎え入れましたが、なかなか出てきてくれません。ハナキンチャクフグが配合飼料に餌付き始めました。やったー!
親メバルはから揚げで美味しく戴き、子メバルは標本になりました。