ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.11.17 EC3回目投与16日後、どうしても禁煙出来ませんか

2012-11-17 19:47:58 | 日記
 いつかもご紹介したことのある朝日新聞医療サイト「アピタル」で、マイタウン静岡に連載中の渡辺亨先生のコラムで、気になる記事があったので以下転載させて頂く。

※  ※  ※(転載開始)

がん内科医の独り言 がんの性格(8)たばこの発がんに思う(2012年11月16日)

 禁煙外来をやっていて驚くことは、中学生のときから吸い始め、健康を意識するようになって20代後半になり、禁煙を志して受診した、という人が結構多いことです。
 そんな若者に聞くと、親、特に母親が喫煙者で、開始の動機は「なんとなく」。自分の部屋や友達の家で吸っていたと言います。たばこを吸わない親なら、部屋や衣服のにおいからすぐにわかるのでしょうが、家じゅう煙だらけなら、吸って当たり前という環境を作っているようなものです。
 喫煙は、喉頭(こうとう)がん、肺がん、口腔(こうくう)がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓(すいぞう)がん、膀胱(ぼうこう)がん、子宮頸(けい)がん、腎がん、大腸がん、陰茎がんなど、多くの種類のがんの原因になります。いちばん多いのが肺がんです。喫煙開始が若いほど肺がんになる可能性は高く、また、周りの人が喫煙していると肺がんになる可能性が20~30%高くなると言われています。
 たばこの煙に含まれる60種類以上の発がん物質が、連日の喫煙でくりかえし体内に取り込まれます。細胞遺伝子のDNAに傷をつけ、やがてがんが発症します。「多段階発がん」と呼びます。
 段階が多い分、DNAの傷は複雑となっているため、原因となっている遺伝子異常を見つけることが難しく、分子標的薬剤などの新しい治療薬もほとんど効きません。
 禁煙でがんや心筋梗塞(こうそく)、肺気腫などの病気の危険を減らせるので、すぐに禁煙するのがいいに決まっています。
 多くの医師会は全面禁煙を宣言し、市町村では禁煙条例を施行していますが、医師会長や首長が喫煙者の場合、その取り組みが甘いような気がするのは私だけでしょうか。(浜松オンコロジーセンター・渡辺亨)

(転載終了)※  ※  ※

 今の世の中、喫煙者には結構厳しいものになっているかもしれない。けれど、職場の喫煙場所の色の変わった壁を見ると、そこまで言われても吸う人は吸う、という現実が見える。
 結婚したら止める、子どもが出来たら止める・・・と何度も禁煙に失敗していた夫だが、私が息子に「私の葬儀の時に、『母が再発転移しても、父はどうしても煙草を止めませんでした』」と必ず言ってね!」等とヤイノヤイノと言い続けるうちに夫もすっかり禁煙が成功した。
 喫煙歴は長かったから、本人はかつて「肺がんになるならとっくになっている。自分は大丈夫!」と豪語していたが、吸わなくなってから丸2年以上経つから、再び煙草を吸い始めることはないだろう、と安堵している。 食事が美味しいようで以来ずっと食欲旺盛だから、チョイ太にはなったかもしれないけれど、本当に良かった。
 片や息子も、私がこれだけ煙草が嫌いだと言い続けているせいか、大人になってお酒を飲むことがあっても煙草だけは吸わない、という。

 もう10年ほど前のこと、仕事で、ある大学に上司とともに訪問した。上司はかなりのチェーンスモーカーだった。あろうことか、緑の美しい新しいキャンパスに入り、建物の入り口で吸っていた煙草をポイ捨てしたのだ。それを見ていたのが、なんと先方の学長先生。その場で厳しく咎められ、お互い冷や汗をかいた苦い思い出がある。そう、その時既に、その大学では学内全面禁煙を施行していたのだ。

 勤務する大学でも先日、喫煙場所の見直しがあり、受動喫煙や美観の面から移設、廃止と喫煙可能な場所が半減した。生まれてこの方、悪戯半分にも煙草を吸ったことのない嫌煙者の私としては、やはり煙草は百害あって一利なしのように思う。学内の喫煙率が今どのくらいであるのかわからないけれど、思い切って全面禁煙には踏み切れないのだろうか、と思うのであるが、喫煙者からは石が飛んでくるだろうか・・・。
 もちろん煙が嫌なのは事実だが、ほかでもないあなたとあなたの家族の健康のため・・・でもあるわけだから。

 夫にこのことを話したら、「武士の情け」が成り立たない社会は居心地が悪すぎて、こころが荒ぶと言われたけれど、武士の情けも捨てねばならないのが喫煙問題の深刻さなのではないか、と私は思っている。

 今日は予定通りイベント開催の為、土曜出勤した。天気予報のとおり午前中から冷たい雨が降り出した。あいにくのお天気のせいか参加者数も奮わず、淋しい結果だった。
 仕事が終わってから、3カ月ごとの歯科検診のため歯科クリニックに直行した。前回8月の検診では特に問題がなかったのだが、9月末にEC初回の副作用で免疫抑制による急性歯根膜炎になり、入院先の口腔外科で診てもらったことを報告する。
 どうしても投与後は吐気が強く、歯磨きも思うように出来ない。食事も食べられる時に食べられるものをお腹に入れるという状態だから、歯にいい環境ではないことは承知の上だが、問題の右の奥歯は以前から磨き難いウィークポイントでもあり、全身状態の悪化とともに黴菌が入って悪条件が重なったのでしょう、とのこと。
 とりあえず今日はこの歯を重点的にお掃除して頂き、次回3カ月後にとりあえず予約を入れた。なるべくこの歯で固いものを噛んだりせず負担をかけないように、何かいつもと違った痛み等があれば、すぐに診せに来るように、とのことだった。何とも憂鬱であるが、この治療が終わればまたきちんと歯磨きも出来るだろうに・・・。

 そんなわけで、また今日も夫に土曜主夫をさせてしまった。
コメント (2)
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