人の手足というものは実に良く出来ている。
そして今、私の手足はすっかりその機能が落ちている。
他でもない、ゼローダの副作用の手足症候群だ。
それと、これまで10年以上にわたり色々な化学療法を続けてきたことで、完全に軽快しないまま抱えている、今回の手足症候群の相乗作用でより酷くなったと思われる、痺れである。
足の裏は発赤しており、テカテカで皮膚が薄~くなっている、そして、常時鈍い痛みとビリビリする痛みから解放されない。これは手足症候群。
さらに爪にまで派及してぶり返す爪囲炎。
足の裏の皮膚はかなり薄くなっている筈なのに、感覚としてはやけに厚ぼったい。鈍く痺れた感じで感度が非常に悪い。
痺れているので、スリッパが上手く脱いだり履いたり出来ない。ちょいと爪先でひっかけてキープするという動作が出来ない。階段の上りで間違いなく脱げる。実に危ない。家では階段はないけれど、ちょっとした段差でもするりと脱げる。だから足を包み込むようなかばさん靴しか履けない。今年は爪囲炎もあるから、おそらくサンダルもご法度だ。
かばさん靴を履いていても、足の指が靴の中でぶつかったり重なったりしないようにという細かな調整活動が出来ないから、一度履いて指が重なってしまったことに気付かずに歩き続けていると、下になった爪が圧迫されて内出血する。靴を脱いでから、そういえば痛かったのだとびっくり。それで済まずに、右足中指の爪は脱落したままだ。
そういった微調整は普通、何の意識もしないで実に上手く出来るのだ。
ただ、今はそうではないので、まず靴に足を入れるときに注意しないと痛い目にあう。
今は爪囲炎もあるので、まず上手く履かないと患部に触れて痛い。普通はちょっと痛くても、勝手に足が微調整してくれて、あたらない位置に落ち着くからそんなに気をつけなくてもいいのだけれど、それが出来ないから痛ければ痛いまま、ずっとそれを我慢することになる。
足の爪が重なっているのがわからないと書いたが、爪囲炎はちょっと触れただけでもあたかも痛風のごとく(経験したことはないので伝聞だが)飛び上がるほど痛いので、靴が履けないことになる。
そして、石畳の歩道(学内はそれがとても多い。)や視覚障がいのある方のためのサインの上などを歩くと、さあ大変である。普通は足の裏が地面の形状をぱっと察知して上手くデコボコを避けてくれるから痛むなんてことはないのだけれど、それが出来ないからもろにゴツゴツを全面に受ける羽目になる。足は痺れてぼーっとしているのに、そういうときの痛みといったら、ない。
果たして本当に人の足は上手く出来ているのである。
手先も情けないほど不器用になった。夫は「いや、そもそも貴女は器用な方ではない。」と失礼なことをのたまうが、針に糸を通すのは不器用や老眼で出来ないのではなくて(齢50代半ばを超えて老眼になっていないのはちょっと自慢である。)、手足症候群のために細かい手先の作業が出来なくて、ダメなのである。保護のための手袋をしているから余計にそうなのかもしれない。
手足症候群で手の平も足の裏と同じように発赤、てかてか、皮薄、ちりちりびりびりの痛みがあるから、力を入れて包丁で何か切ったりすると指の腹にその跡がくっきりつく。フォークとナイフでも同じ。固いものを切るのは指の腹が凹んで赤く腫れて痛むのを覚悟してかからないと出来ない。夫が一緒にいればもう観念してお願いしてしまうし、一人のときはそういうものは選ばなくなった。ペットボトルの蓋も開けられない。指先にぎざぎざがついてしまう。握力も落ちている。
というわけで、これまで何の感謝もなく当然のこととして使ってきた手と足に改めてご苦労様でした、と言いたい。
このまま今のゼローダを続けられる(効果が認められる、増悪しないということ)のは何より有難いことだけれど、ずっと手足がこのままということだから、工夫して乗り切らなければならないと思う。けれど、別の薬に変わったからといって、かつて健常だった頃の繊細な感覚が戻り、微調整が出来るようになることはもうないのかな、とも思う。
さて、ゼローダ8クール目、プレミアムな飲み方を開始して1週間経った。
5日飲んで、今、2日間の休薬期間が終わろうとしている。明日から又5日飲んで、2日休み。
果たして2回繰り返した後の副作用の出方はいかに。そこで3週目に4日間飲めるのかどうか。まあ、そんなに真剣に考えることもなく、なんとなくリラックスして続けていければいいな、と思っている。
そして今、私の手足はすっかりその機能が落ちている。
他でもない、ゼローダの副作用の手足症候群だ。
それと、これまで10年以上にわたり色々な化学療法を続けてきたことで、完全に軽快しないまま抱えている、今回の手足症候群の相乗作用でより酷くなったと思われる、痺れである。
足の裏は発赤しており、テカテカで皮膚が薄~くなっている、そして、常時鈍い痛みとビリビリする痛みから解放されない。これは手足症候群。
さらに爪にまで派及してぶり返す爪囲炎。
足の裏の皮膚はかなり薄くなっている筈なのに、感覚としてはやけに厚ぼったい。鈍く痺れた感じで感度が非常に悪い。
痺れているので、スリッパが上手く脱いだり履いたり出来ない。ちょいと爪先でひっかけてキープするという動作が出来ない。階段の上りで間違いなく脱げる。実に危ない。家では階段はないけれど、ちょっとした段差でもするりと脱げる。だから足を包み込むようなかばさん靴しか履けない。今年は爪囲炎もあるから、おそらくサンダルもご法度だ。
かばさん靴を履いていても、足の指が靴の中でぶつかったり重なったりしないようにという細かな調整活動が出来ないから、一度履いて指が重なってしまったことに気付かずに歩き続けていると、下になった爪が圧迫されて内出血する。靴を脱いでから、そういえば痛かったのだとびっくり。それで済まずに、右足中指の爪は脱落したままだ。
そういった微調整は普通、何の意識もしないで実に上手く出来るのだ。
ただ、今はそうではないので、まず靴に足を入れるときに注意しないと痛い目にあう。
今は爪囲炎もあるので、まず上手く履かないと患部に触れて痛い。普通はちょっと痛くても、勝手に足が微調整してくれて、あたらない位置に落ち着くからそんなに気をつけなくてもいいのだけれど、それが出来ないから痛ければ痛いまま、ずっとそれを我慢することになる。
足の爪が重なっているのがわからないと書いたが、爪囲炎はちょっと触れただけでもあたかも痛風のごとく(経験したことはないので伝聞だが)飛び上がるほど痛いので、靴が履けないことになる。
そして、石畳の歩道(学内はそれがとても多い。)や視覚障がいのある方のためのサインの上などを歩くと、さあ大変である。普通は足の裏が地面の形状をぱっと察知して上手くデコボコを避けてくれるから痛むなんてことはないのだけれど、それが出来ないからもろにゴツゴツを全面に受ける羽目になる。足は痺れてぼーっとしているのに、そういうときの痛みといったら、ない。
果たして本当に人の足は上手く出来ているのである。
手先も情けないほど不器用になった。夫は「いや、そもそも貴女は器用な方ではない。」と失礼なことをのたまうが、針に糸を通すのは不器用や老眼で出来ないのではなくて(齢50代半ばを超えて老眼になっていないのはちょっと自慢である。)、手足症候群のために細かい手先の作業が出来なくて、ダメなのである。保護のための手袋をしているから余計にそうなのかもしれない。
手足症候群で手の平も足の裏と同じように発赤、てかてか、皮薄、ちりちりびりびりの痛みがあるから、力を入れて包丁で何か切ったりすると指の腹にその跡がくっきりつく。フォークとナイフでも同じ。固いものを切るのは指の腹が凹んで赤く腫れて痛むのを覚悟してかからないと出来ない。夫が一緒にいればもう観念してお願いしてしまうし、一人のときはそういうものは選ばなくなった。ペットボトルの蓋も開けられない。指先にぎざぎざがついてしまう。握力も落ちている。
というわけで、これまで何の感謝もなく当然のこととして使ってきた手と足に改めてご苦労様でした、と言いたい。
このまま今のゼローダを続けられる(効果が認められる、増悪しないということ)のは何より有難いことだけれど、ずっと手足がこのままということだから、工夫して乗り切らなければならないと思う。けれど、別の薬に変わったからといって、かつて健常だった頃の繊細な感覚が戻り、微調整が出来るようになることはもうないのかな、とも思う。
さて、ゼローダ8クール目、プレミアムな飲み方を開始して1週間経った。
5日飲んで、今、2日間の休薬期間が終わろうとしている。明日から又5日飲んで、2日休み。
果たして2回繰り返した後の副作用の出方はいかに。そこで3週目に4日間飲めるのかどうか。まあ、そんなに真剣に考えることもなく、なんとなくリラックスして続けていければいいな、と思っている。