インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

フォーム育成中

2007年06月21日 | 歴史
フィットネス界のカリスマ、ビリー・ブランクスさんが日本にやって来ました。
あまりの激しい運動に、4日目でくじけた自分を怒りに来たのかとビクビクしている塾長です。
だって激しいんだよー
動きも速いし・・・
1回が長いし・・・





さて、連日塾生が塾長の所にやって参りますが、その大半はフォームを見てくれと言う物です。
先日も3年生の三羽烏の一角、ユウタとナオキ小がやって参りました。

ピッチャー志望のユウタ、キャッチャー志望のナオキ小。
この時期に自分の希望ポジションがはっきりとしている事は、練習を進める上においてとても良い事ですね。


まずはキャッチャー志望のナオキ小に基本の構えを教えます。

キャッチャーと言うポジションは、他の野手と異なりバッターのすぐ後ろでボールを捕らなくてはなりません。
ですので、他の野手には無い注意点がいくつか有りますよ。

まず最初に、ミットを前に出しピッチャーに投げる目標を示します。

これって何となくミットを出せば良いかと言うと大間違い。
他の野手とは違う左手の使い方をするんですね。

注意点としては、ミットをはめた左手の親指を前に出すように構えます。
肘がねじれてちょっと辛いのですが、これには大きな意味が有るんですよ。

キャッチャーは他の野手と違い、グローブを立てた状態でキャッチするより、ミットを横にした状態でキャッチする事が多いポジションです。
ピッチャーの伸びる速球をミットの親指部分に当てると、簡単に突き指してしまうんですね。
親指を前に出す事により、他の指の部分がキャッチングの面積が広がります。
突き指防止には、絶対に気をつけていなくてはならないミットワークですよ。

次に右手を身体の後ろに隠します。
これはバッターのファールチップ等から右手の指を守る為です。

ランナーがいない時には右手を背中に、ランナーが出たら右足の膝の部分、レガースの陰になる場所に右手を置きます。
この時、右手は親指を中に入れたグーを作っていなくてはなりません。
万が一の時に備えて、ボールが当たっても突き指しない為の防御策ですね。

座って構えたらキャッチャーってイメージが有りますが、ただ単に座って構えれば良いって訳じゃ無い事を理解できましたか?



続いてユウタの投球フォームを見てみましょう。


キャッチャーの視線から見たユウタの投球。

これだけで、ユウタが日頃どんな練習をしているかが解ります。
順を追って解説しますので、塾生達は良く参考にするように。


このフォームは上の写真と同じフォームで投げたユウタのアップです。

まず最初に気がつくのは、体重移動ができていないので重心が後ろに残ってしまっていますね。
右足から左足に体重移動する際に、踏み込みが小さいので軸足に体重が乗っていません。

この状態で投げると、余った体重を逃がすべく下半身が円軌道を行います。
つまり上半身は縦の軌道、下半身は横の軌道を行うので、ボールに伝わる力は腕から先だけになるんですよ。

いわゆる「手投げ」と言う状態です。

次に上半身を見てみると、右手が真下に降りていますね。
これは肘から先を使ったスナップスローと言う状態で、近い距離を素早く投げる内野手が使う投げ方のひとつです。

つまり腕全体を振っている訳では無く、肘から先だけで投げている事になります。
これを「小手投げ」と言い、手先だけのスローイングなんですね。

恐らくユウタは日頃近い距離でのキャッチボールをしているのでしょう。
投げる距離が近いと、腕全体を使わなくても充分にボールは相手に届いてしまいます。
これを繰り返していると、上の写真のようなフォームになってしまい、同じ投球でもピッチャーのスローイングでは無くなってしまいますよ。


これは塾長に直された直後のユウタの投球フォームです。

まだまだ完全では有りませんが、上の写真と比べると体重移動が少し出来るようになり、腕も綺麗に振れていますね。

たったこれだけの違いで、ボールの回転は恐ろしく変わります。

ボールの回転が変わると、バッターの手元でボールが伸びて浮き上がって来るんですね。
そうです。
ピッチャーが最も大切にしなくてはならないのは、球の回転なんですよ。

投げる球のスピード、コントロール、どれも大切な要素ですが、それらと同じように球の回転が重要なのです。

球の回転を良くする為には、正しい肘の使い方、正しい手首の使い方、そして最後にボールをリリースする指の弾きが大切です。


このように左手で右手の肘を固定し、右手の手首と指先だけでボールを真上に投げさせます。

投げると言うより、指先でボールを弾く感覚なのですが、これが予想通りできません。


何度か練習する内に、すこしづつボールが弾けるようになって来ました。

最低でも3mの高さにボールを弾けなくては駄目ですよ。
みんなも家で練習してみてね。

そしてその時の指先の感覚を覚えて、ボールを投げた時には必ず同じ感覚が指先に残るようにして下さい。

その感覚が指先に残る投げ方が出来た時、みんなのボールは山なりから真っ直ぐに飛んでいくボールに変化するでしょう。
そうです。
テレビで見るプロ野球のピッチャーが投げるボールと、同じ軌道で飛んでいくボールを投げられるようになるのです。