完成見学会の日、社長さんとHさんのおふたりといっしょに写真を撮りたいんですが、と言ったら、Hさんはあせり気味に「床屋へ行っておけばよかった」と。すかさず社長さんが「ひげも伸びてるぞ」とつっこまれる。
あのー、わたしと写真を撮るくらいで、そんなに改まってもらわなくてもいいんですけど……。とはいえ、以前、床屋へ行きたてとおぼしきHさんは、なかなか素敵で見違えてしまったっけ。
Hさんはこの半年、現場監督としてすべての工程で采配をふるってくださった。すごく熱心な仕事ぶりで、細部までじつに注意が行き届いていた。内装や外構や設備を決めるときも、カタログでしっかりと下調べをして、かなり絞りこんでから提案してくださったので、分厚いカタログを渡されて途方にくれるということも全くなかった。
社長さんとHさんの意見がちがったときなどは、わたしの好みが社長さんと近いせいで、社長さんのお勧めのほうを採用したケースが多かったように思うけれど、Hさんの提案力は大したものだと思うし、今後はますますS建さんの戦力になることだろう。
Hさんが現場監督だったことに、わたしはすごく満足している。