今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

赤羽の立ち飲み「いこい」、「大衆酒場大久保」

2006年11月03日 | お酒

 久しぶりの「さいたま新都心」での会議の帰り、次は赤羽とのアナウンスに時間を見ると丁度5時を回った頃。それでは、ちょっくら降りるかと赤羽の東口、噂に聞く立ち飲み「いこい」に。

 風俗ゾーンのど真ん中、何人かの呼び込みをすり抜けながら、すこし分かりづらい店に到着。中を覗くと景気のいい掛け声が響いている。

 コの字のカウンターの奥に入るとメニューを見る余裕もなく、中の元気のいいおばさんから「飲み物は!!つまみは!!」と叱られたように聞かれた。あわてて生ビールと目の前に置かれているお新香を指差していた。

 おばさんから催促され隣を見たら小銭がカウンターの上に。キャッシュ・オン・デリバリー方式だ。慌てて財布から千円札をカウンターに。ビール(380円)と新香(110円)で490円。壁の値札を見るとつまみは大体110円。刺身で130円。ハイボールも180円と、とにかくリーズナブル。

 鰺の刺身(130円)を注文したが思った以上に鮮度がいい。こういうところが人気のある秘訣なのだと納得。もう少し居たいのだが、折角の赤羽。ここは軽くしまいにして次ぎの探索に。

 駅の反対側の赤羽西の「大衆酒場大久保」へ。駅からガード沿いに歩くこと7~8分。交通量のある道路に突き当たって、すぐのところに大きい掛け看板。「大衆酒場大久保」と雰囲気がある古い作りの店があった。

 道路に面した暖簾をくぐり、大きなガラス戸を開けて入ると、そこは時間が止まったような空間である。古く歴史を感じるコの字のカウンターと茶色くくすんだ古いポスターが目に付く。お酒だけのメニューはあるが、つまみのメニューはどこにもない。

 女将さんにつまみは何があるかと聞くと、冷蔵ケースをのぞき込んで、タコと厚揚げとトマト・・・とあと2~3品を答える。目の前の煮込みらしい鍋を指さし、煮込みをくださいと言うと、豆腐やさんがまだ来ないので豆腐が入っていないから待ってねと言われる。いつ来るか分からない豆腐は待てないのでタコと厚揚げを注文。ここのホッピーは氷なし。昔ながらのスタイルで冷たいホッピーで割るだけである。中(焼酎)もお代わりできるが久しぶりに1:1で飲んだ。

 客は明らかにご近所の常連さんばかり。テレビを見ながら静かに飲んでいる。 後で気がついたが客は自分で冷蔵ケースを覗いて、その日にあるつまみを注文している。煮込みはあったり無かったりだそうだ。

 飲み物はホッピー(350円)、ビール(500円)、つまみはメニューがないので不明。やはり、ここも大衆酒場だけあって安い。

 時間が止まったような居酒屋。賑やかに飲むところでは無さそうだ。一人酒の地元の常連さんの時たま交わす会話にとけ込むには相当の場数が必要なようだ。一人黙って飲むのが似合う酒場だ。