散日拾遺

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原著で読む/閏餘成歲 律呂調陽 ~ 千字文 004

2014-01-30 07:46:18 | 日記
2014年1月30日(木)

 5時に布団の中で目が覚めた。理由の見当はついているが、まだ起きたくはないのでどうしようかと考え、そうだ、いいことがあった!Kindle なら暗いところでも読める。目に良くないかな、たまにならいいよな。
 で、H君ゾッコンの「ヒューマン・ファクター」に読みふける。昨日から読み出して止まらない。あと少しというところで6時半になった。早起きのH君とメールを数往復。
 どの訳で読んだの?と訊ねたら、「原著で何度も」と。これは僕がバカだった、H君なら当然そうだろう。その後、日本語訳も購入したが通読はしていないと。

 もちろん原著で読むのが最高だが、僕は大して経験がない。
 翻訳より先に原著を読んだものとしては、M.スパークの『Memento Mori』、これはすごく面白かった。あとはウェルズ『タイムマシン』、スタインベック『エデンの東』、ロンドン『荒野の呼び声』、フランスの短編をいくつか、それぐらいしか挙がらない。
 何をやってたんだろう、ちょっと恥ずかしいな。

◯ 閏餘成歲 律呂調陽(ジュンヨセイサイ リツリョチョウヨウ)
閏月(うるうづき)によって一年を完成させ、律呂によって陰陽をととのえる。

 太陰暦では満月から満月までを一ヶ月とし、「365日と四分の一」という太陽公転周期とのズレを、19年間に7回の閏月を置くことで調節した。閏月のある年は、一年が十三ヶ月になる。ここで言う太陰暦は中国式のそれと思われるが、中東などの太陰暦ではどうだったのかな。
 月を暦に使うのは、自然の中で生きる場合には至極あたりまえで合理的な発想だ。空が晴れている限り、夜になれば天を見上げるだけで月齢が分かる。月齢を知って営みを始めるとすれば、夕刻から一日を始める中東の流儀もまた自然である。
 太陽の秩序と月の秩序の間にちょっとした緊張関係のあるのが面白い。潮の満ち干は、両者の相互作用の産物だ。

 律呂とは「ハ長調、ニ短調」などという時の「調」にあたるもので、律が陽調、呂が陰調だそうな。そういえば音階というのも不思議な現象だ。不思議なことがたくさんあるものだ。