散日拾遺

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浦河入り

2014-08-25 00:11:14 | 日記
2014年8月24日(日)
 5時半起きで空港へ、JAL505便で札幌に着いたのが12時過ぎ、高速バスで2時間あまりかけて浦河に入る。札幌を出た直後から、左手にはどこまでも続く原生林と道沿いの広々とした牧場、時折そこに2~3頭連れの馬の姿、右手にはいつの間にか海原が広がっている。この眺めだけで気持ちが寛いでくる。
 思いがけず、向谷地夫人が車でバス停まで迎えに来てくださった。向谷地氏と御長男はじめ、ベテルの高名な面々とお初にお目にかかり、オリエンテーションから車での要所案内まで、きれいに流れができている。年間の訪問者が3千人とのことで、広報作業が今のベテルの大事な役割のひとつになっている。
 投宿するホテルの名を言うと、皆申し合わせたように「えっ?」と表情を改める。「あそこしか、なかったんですか?」などとも。
 「行ったらびっくりしますよ」と向谷地さん、確かにびっくりした。まあいいや、寝具が清潔でありさえすれば・・・うん、清潔、かな。

 夕食を済ませてテレビを点ければ『軍師官兵衛』、何であんなに唾を飛ばしてしゃべるのかな、高解像度の画面では、官兵衛の口からシャワーみたいに唾が飛び続けるのが遠目にもはっきり見える。汚いんだってば。『竜馬伝』あたりから、大河ドラマの美的感覚がヘンになっている。リアリズムという言葉を勘違いしてないか?
 ニュースは道内の豪雨を報じている。T君の故郷の雄武町なども記録的な雨量のようだが、礼文島では土砂崩れが起きて死者が出ている。美しい島が、ここもまた災難だ。
 先日来、自分の行く先が決まって大雨で、北海道までそれを引きずり何だか申し訳ない気がすると思ったら、大阪でも豪雨のニュースだ。イヤな予感がしていたところ、案の定、長男から急を知らせてきた。先日以上の床下浸水である。

 しかし、どうも今年は気象がおかしい。浦河は牧馬と漁の街だが、目玉のひとつのイカ漁が今年はさっぱりだという。獲れるはずの魚が獲れず、サンマが高騰して今や高級魚、いっぽうで獲れるはずのないサバがむやみに獲れたりしているらしい。
 ホテルの部屋の真向かいが海岸で、打ち寄せる波の音が落ち着きなく騒々しい。眠れるかな、今夜は・・・