一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1233   新涼や盲ひし女に見詰めらる

2014年08月12日 | 

( しんりょうや めしいしひとに みつめらる)

 俳句仲間が失明した。網膜萎縮である。次第に見えない部分が増えてゆき、ついには失明に至る怖い病気で、現在治療法がない、という。

 突然失明すると、困ることが沢山ある。危ないから一人で外出できない。どこへ行くにも付き添いが必要である。慣れた家の中ならば、料理洗濯は何とかなるらしい。しかし例えば、電話を掛けることさえままならない。冷蔵庫に何が入っているか、記憶しなければならない。物をどこに置いてあるか、全て記憶しておかねばならない。つまり、ボケている暇がない。

 しかし、字が書けない、読めないのはつらい。ストレスが溜まって、俳句を作る気にもならないらしい。

カヤツリグサ

コメント
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