一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1634   枯松葉センターラインを描きおり   鼓夢

2015年12月30日 | 

  歳時記に、「敷松葉」という季語はあるが、独立した「枯松葉」という季語はない。したがって、この句の季語は「枯」である。又、「名の木枯る」という季語があるが、よく知られている木の名を冠して、「欅枯る」などと使う。但し「枯れ松」などと使うと、「枯れてしまった松」になってしまうので注意が必要。

 さて、私はこの句から、沼津の千本松原の道路を想像したが、芭蕉の「笈日記」に

ごを焼いて手拭あぶる寒さかな  (注「ご」とは枯松葉のこと)

という季重ねの句があるが、芭蕉がこの句を聞いたら、きっと驚くだろうねえ。