一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1897   諦めの時間賜る木守柿    薪 

2017年12月26日 | 

「諦める」とは、明らかにすること。どんなに悲しいことでも、腹立たしいことでも、事実ならば事実として受容することである。諦観とは、物事の本質を見極めることであり、悟ることである。

冬銀河地球は塵の一つなり    海人

「盤石劫(ばんじゃくこう)」という言葉がある。本州くらいの大きな石を、百年に一度柔らかい布でこすって無くなるまでの時間が一劫。それが百千万憶劫あるという宇宙から見れば、地球なんて塵のごとし、正に人間の命なんて実に儚い。

寒卵割って朝から頑張るぞ    清海

だからこそ、今日の決して帰って来ない時間を、そして命を大事にしたいものである。今月、句友狭心さんが逝ってしまった。倒れてからわずか一ト月であった。ほとんど苦しまなかったようだし、羨ましいような良い死に方だった。悲しいし淋しいが、笑って送り出そうと思う。

   狭心さん

憎めなき粋に洒脱に氏の逝けり   稱子

冬夕焼悟空となりて天を駆く       雲水

コメント
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