一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2072  蕩々と植田滾々と畔の水  キヌ

2019年06月29日 | 

(とうとうとうえた こんこんとあぜのみず) 

 作者から伺ったところによると、この句は、旅をした長野県松本付近の句だという。青々と、そして広大な田植えの終わった田園風景。梅雨時だったこともあり、畔を流れる清冽な水が思い浮かぶ。きっと、立山連峰や穂高連峰の山々が、間近に見えたことでしょう。

 「とうとう」には7種類の文字と意味の違いがありました。

蕩々―はてしなく広いさま。心のやすらかでゆったりしているさま。

滔々―水がとどまることなく流れるさま。次から次へとよどみなく話すさま

丁々―斧で木を切る音や杭を打つ音の響きわたるさま

到頭―物事が最終的にそうなるさま。ついに。結局

洞々―穴などがぽっかりとあくさま。また、黒々と奥深いさま。

幢々―炎などが揺れ動くさま

鼕々―鼓や太鼓の鳴り響くさま 

 「こんこん」には4種類の文字と意味の違いがありました。

滾々―水がさかんに流れるさま。又、尽きることなく涌くさま。

懇々―心を込めて丁寧に説くさま。

昏々―暗くて物の区別がつかないさま

献々―杯を何度も重ねること

シモツケ(下野)

 

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