一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2176  永久にひとり芝居や冬落暉  薪

2020年12月21日 | 

 「ひとり芝居」と言えば。渡辺美佐子の「化粧」を思い出す。28年間、648回演じたという。特に驚いたのは、「90分の脚本を一週間で覚えた」と彼女自身が語ったことだ。プロは凄い。 

 さて、落ちて行く夕日、落日を「落暉(らっき)」ともいう。この句の永久にひとり芝居をしているのは、沈みゆく太陽のことを言っているのだろうが、「ひとり芝居」という人間の行為を選んだのには訳がある。つまり、作者は自身に思いを馳せているからなのだ。全ての人間は、究極生まれてから死ぬまで「ひとり芝居」をしている、と言っているのだ。

 人生とは、家庭や社会、自然や地球を舞台として、脚本、演出、演奏、歌、照明、道具係など、全てを作者自身が主演する「ひとり芝居」なのだ。

スイセン(水仙)

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