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3月31日(火) 10年間を振り返って。

2020年03月31日 23時59分00秒 | 2020年

 せっかくなので10年間お世話になった勤務先について色々と振り返ろうと思ったのだが、10年という期間はあまりに長すぎて私の文章力ではどうにもうまくまとめることが出来ないので、ここには3月27日の勤務最終日に私が社内の皆さんの前で行った退職挨拶の原稿を(一部の固有名詞は変換して)載せておく。いや、正確にいえば、当日は即興でその時の想いをそのまま話しただけなので、自分が話したことを思い出して原稿にしておく、ということになるだろうか。かなり恥ずかしいことも言ってしまっていて、こんなことなら事前にきちんと考えておくべきだったなとも思ったが、全て本音で話せたのは良かったと思っている。

 2010年4月にお世話になってからちょうど10年間、本当にお世話になりました。振り返ってみると、私のここでの10年間は、人に恵まれた10年間だったといえると思います。仕事を通してたくさんの魅力的なお客さん、経営者の皆さんとお会いすることが出来ましたし、入社以来ずっとこんな私を温かく見守り、勇気づけてきてくださった上司や先輩の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。また、後輩の皆さんには、立場上はこちらが「教える」という形が多かったですが、一緒に仕事をすることを通して、「こんな新しい発想があるのか」「こういう工夫もあるのか」と、こちらが学ばせてもらうことのほうが多かったように思います。たくさんの刺激を、本当にありがとうございました。

 後輩の皆さんには、謝らなければならないことがあります。1年前、私は皆さんに対して「もっとみんなにとって働きやすい組織にしたいんだ」と宣言し、勉強会や組織改善のためのアンケート調査に協力してもらいました。その勉強会の続きやアンケート結果に対する対応については来年度から総務部が引き継いでくださるとのことなので心配はしていませんが、今年度思うような進捗や成果を出せなかったのは、ひとえに私の力不足です。申し訳ありませんでした。

 今のこの組織には問題がたくさんあります。それは間違いありません。そして、それを改善するための取り組みは絶対に必要です。でも、簡単なことではありません。特に若い皆さんにとってはそうです。そんな時は、一旦歩みを止めて、別の方向に意識を持っていってみてください。お客さんに「ありがとう」と言ってもらえた時の気持ち、お客さんの役に立てたと感じられた時の気持ち、そして何より、自分が楽しい仕事をしている時、ワクワクしながら仕事をしている時のことを思い出してみてください。この仕事には、そういう機会がたくさんあるはずです。そして、そういう仕事を見つけたら、是非周囲を巻き込んでみてください。同世代だけでなく、勇気を出して上司や先輩に相談してみてください。自分1人ではなく、周りの仲間と一緒にワクワクする仕事をしてください。そして、その実現のために、上司や先輩の皆さんは、かつて私にそうしてくださったように、若手の言葉に耳を傾け、それを応援し、一緒にワクワクしてください。それがどれだけ心強いことか。後輩たちを、どうぞよろしくお願いします。

 10年前にここへ来たとき、私は何も持っておらず、何者でもなく、心が死にかけていました。そんな私を温かく迎え入れ、ずっと味方でいてくださった皆さんには、本当に感謝しています。私はこの組織で人間的に成長させてもらった、という次元を超えて、私はこの組織で人間にしてもらった、と思っています。これからも、ここがそんな温かい組織であることを望みます。そして、皆さんのこれからのお仕事が、楽しく、ワクワクするものであることを祈っています。10年間、本当にありがとうございました。

 ちなみに、組織外部の方、仕事を通してお世話になったお客さんや関係機関の方々への挨拶については、Facebookのほうに書かせて頂きました。友達登録して頂いている方以外からも見られるように設定してあります。お礼だけでなく、恐縮ですが一部お願いごとも書いてございますので、この仕事でお付き合いを頂いていた皆さまにおかれましては、お時間があればそちらもご覧頂ければ幸いです。