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1月12日(日) 天王洲パブリックアート。

2025年01月15日 00時07分28秒 | 2025年

 8時半起床。

 朝顔の水やりをする。

 朝食は蜂蜜入り豆乳ヨーグルト。

 10時過ぎに娘と2人で家を出る。今日は妻が前職時代の同僚たちと新年ランチ会へ行くので、私は娘とデートをする。

 車で天王洲へ。当初の目的はNHKの『ねこのめ美じゅつかん』で紹介されていたパブリックアートを見て回ることだったのだが、たまたま見つけた「動き出す浮世絵展」に娘が興味を示したので入ってみることにする。

「葛飾北斎、歌川国芳、歌川広重、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川国貞など世界的な浮世絵師の作品300点以上をもとに、3DCG アニメーションやプロジェクションマッピングを駆使して大人から子どもまで楽しめるグラフィカルなデジタルアート作品として描き、立体映像空間で浮世絵の世界に没入できる体感型デジタルアートミュージアム」(公式HPより)である。

 事前情報が全くない状態で入ったので、私は「本物の浮世絵は展示されてないんだ…」と拍子抜けしてしまったが、娘は動く浮世絵の世界に目を輝かせている。

 まだ午前中だったからだろうか、三連休にしてはそれほど混雑もしておらず、ゆっくり見て回ることが出来た。

 私は浮世絵は「冨嶽三十六景」シリーズくらいしか知らないので、もっと知識があれば楽しめたかもしれない。もったいないことをした。やはり教養は大切だ。

 画面(壁面)だけでなく床や天井までが作品になっている。

 娘は浮世絵云々はともかく、絵が動くというのがとにかく楽しいようだった。

 確かに、思わず目を奪われるような瞬間がある。

 途中には子ども向けの遊びを取り入れたコーナーなどもあり、子ども連れでも飽きない工夫がされていた。完全にたまたま入った展示会だったが、娘が大喜びしてくれたので良かった。

 さあ、パブリックアートを見て回ろう。ちょっと寒いけれど。


ARYZ(アリス) 「“The Shamisen” Shinagawa 2019」

 東横インの立体駐車場に描かれている。鈴木春信の浮世絵「見立芥川」を題材にした作品だそうだ。


ダミアン・プーラン 「猫も杓子も」

 猫好きの娘が一番見たがっていた作品である。スマホを向けるとお互いに写真を撮り合っている格好になる。


フカザワユリコ 「金色のネコ」

 ゴミ箱がちょっぴり抜けた感じの猫になっている。設置場所もまさに猫がいそうな場所で、本当に周りにいるのではないかと探してしまう。

 一時中断して昼食。レストラン「RIDE」に入る。

 この看板に惹き込まれた。

 まさにコタツテラス。今日のような寒い日には最高の環境である。

 我が家にはコタツがないので、娘はここぞとばかりに満喫している。

 飲み物はりんごジュースと珈琲。

 セットのサラダにのっている生ハムが美味しい。娘はかみちぎるのに苦労しながらも熱心に食べていた。

 メインは2人ともピザ。私はビスマルクを選んだ。ピザメニューにこれがある時は必ずと言っていいほど注文している。

 娘は大好きなクワトロフォルマッジ。どちらのピザもクリスピースタイルで、軽く食べられつつも味は濃厚でとても美味しかった。

 腹ごしらえを終え、コタツのおかげでしっかり暖も取れたので散策に戻る。


三島喜美代 「Work 2012」

 テレビで見ていた感じよりはるかに大きい。

 近くで見るととても精巧に作られているのがわかる。本当のゴミ箱をビッグライトで大きくしたようである。


COIN PARKING DELIVERY 「This is Mr. Shirai」

 覆面アーティスト・コインパーキングデリバリーの白井さんシリーズは私も知っている。この作品では白井さんの手に松の木の種を持たせることで、輸入大国日本の文化を表現しているらしい。


吉野もも 「巡り循る」

 運河沿いのごみ処理場跡と埋立て地から循環というテーマを想起して制作したそうだ。シャッターの開閉時には渦が動いているように見えるらしい。気になる。


Rafael Sliks(ラファエルスリクス) 「Organic Blue」

 船着き場の事務所に描かれている。東京湾の運河の水のイメージだろうか。


DIEGO 「東京/天王洲」

 天王洲の海辺、道を行きかう人々の足、運河沿いに見えるビル群が文字のように描かれている。

 せっかくなので京浜運河沿いも歩いてみる。

 水辺は一段と寒いが、静かだし景色も良いので歩いていて楽しい。

 クルーズ船に遭遇。後から調べてみたら、天王洲発着の東京湾クルーズがあるそうだ。もう少し暖かくなったら乗ってみようか。

 遠くには大井車両基地から出勤する東海道新幹線の車両も見える。

 シーフォートスクエアを通って天王洲アイル駅へ。


松下徹 「Sleeping City」

 天王洲アイル駅の通路。「眠らない街東京」ではなく、普段働いてる建物や機械などが休日に眠っている様子が描かれている。

 一見すると無機質な絵にも見えるのだが、不思議な温かみが感じられる。今回見た様々な作品の中で、個人的にはこの作品が一番好きだった。

 駅の西側の広場へ下り、座り心地の悪そうなベンチに座る。実際は案外悪くない。

 天王洲は思わぬところでアート作品と出会えるので、宝探し感覚で楽しい。

 電話ボックスを見つけた娘が不思議そうな顔をしている。昔は携帯電話がなかったということを説明したのだが、ピンと来ていないようである。


加藤智大 「Anonymous (アノニマス)」

 人体に這う影の反復だけを抽出し、複雑なステンレス線の羅列に置き換えた彫刻、とのこと。透明人間のようなSFっぽさもあれば、幽霊のような不気味さも感じる。

 歩き回って私は少し疲れてきたが、娘はまだまだ元気いっぱいである。

 せっかくなのでもう少し見て回りますか。

 水門(目黒川水門)に鯨が描かれている。寛政10年(1798年)に品川沖に鯨が迷い込んだという話があるそうだ。


淺井裕介 「どこまでも繋がっていく」

 三信倉庫の壁面全体に大きく描かれている。

 近くで見ると一段と迫力がある。娘は蛇かネズミに見えるらしい。私は昇り龍に見える。

 パブリックアート鑑賞は一段落となり、天王洲公園で娘を遊ばせる。

 この遊具も鯨だ。そういえば、この辺りまで迷い込んだという鯨はその後どうなったのだろう。

 橋を渡った対岸にある東品川会場公園にも寄り、噴水を見る。危うく娘が水浸しになるところだった。この時期の水浸しは危ない。

 天王洲を出て、蒲田(梅屋敷)の「きりん珈琲」に寄る。しばらくは人員不足で縮小営業をされているとのことで、今日は店内飲食はせず、予約しておいた焙煎豆を受け取る。店主さん、どうかお体ご自愛下さい。

 前回買ってとても美味しかった「インドネシア産ゴールデンマンデリン」と、それより少し軽め(中深煎り)の「ブラジル産ショコラピーベリー」を購入。

 16時過ぎに帰宅。地元の方にしかわからないかもしれないが、横浜上麻生道路の六角橋を過ぎたあたりから水道道との交差点(西岸根?)までの渋滞が酷かった。車線が減る場所なので普段から混みやすいのだが、休日だからか夕方だからか、今日は本当に少しずつしか動かなかった。次からは避けよう。

 さっそく珈琲を淹れる。ショコラピーベリーはマンデリンに比べるとコクは若干弱いが、その分優しい甘さを感じる。これも美味しい。

 昨年の「M-1グランプリ」の敗者復活戦の録画を見ている娘の横で、私は少しうたた寝をする。

 18時過ぎに妻が帰宅し、入浴を済ませてから夕食。手羽鶏焼きをお腹いっぱい食べる。

 洗濯を済ませ、娘を寝かしつける。

 眠いので少し迷ったが、プレステの電源を入れて「龍が如く7」を始める。始めてしまえば眠気はすぐに吹き飛ぶ。

 2時過ぎに就寝。